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【大リーグ】

マエケン、鮮烈メジャーデビュー 初勝利&一発も打った

2016年4月8日 紙面から

6回のピンチで、ソラルテを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるドジャースの前田(社英夫撮影)

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◇ドジャース7−0パドレス

 【サンディエゴ穐村賢】マエケンが、投打でメジャー史に残るド派手なデビューを飾った! ドジャースの前田健太投手(27)は6日(日本時間7日)、敵地でのパドレス戦でメジャー初先発。6イニングを投げて5安打無失点、4三振と好投し、メジャー初登板初勝利を飾った。投球以上に驚かせたのはバットの方。4回の第2打席に左翼席へ飛び込むメジャー初アーチも放った。投打にわたる鮮烈デビューで、全米の度肝を抜いた。

 デビュー戦のマウンドで前田が雄たけびを上げた。6回2死一、二塁。この日最後の打者となった5番ソラルテを1ボール2ストライクと追い込むと、最後は外角低めのチェンジアップで空振り三振に仕留めた。「あの三振は取りにいきました。粘り強く投げて勝つことができた」。6イニングを無失点という上々の投球で初勝利を飾ると、白い歯を浮かべた。

 何年も待ち焦がれたメジャーの舞台。「気持ちも高ぶっていたし、興奮もしていた」と話したが、マウンド上ではいつもと変わらぬ落ち着き払った表情。90マイル(約144キロ)を超える直球と、宝刀のスライダーを内外角へ制球して、18アウトのうち12個の内野ゴロを打たせた。

 マウンド上で実力を存分に発揮し、デビュー戦で勝利投手となったのだが、バットの方で、ある意味投球以上の衝撃を全米に与えた。4回、気持ちよく振り抜いた当たりは、左翼席へ吸い込まれるメジャー初本塁打となった。デビュー戦での初本塁打。ド軍の投手では1947年のバンクヘッド以来69年ぶりの快挙だ。チームとしての今季初本塁打ともなり、「まさか打てるとは思わなかった。ビックリした」と自分でも目を丸くした。

 ド軍の先輩であり、今季からパドレスのアドバイザーになった野茂英雄さんも見守る中、投げて打っての大活躍。何よりうれしかったのは、やはり好投できたことだ。ド軍投手陣が開幕から2戦連続で零封勝利を収めていたこともあり「プレッシャーはあったけど、勢いに乗って投げられた」と、重圧をはねのけての無失点投球に満足げ。メジャーでは63年のカージナルス以来53年ぶりとなった開幕から3戦連続零封勝利にも貢献。「無失点で終われたことが一番良かった」と胸を張った。

 初登板初勝利、初本塁打だけでなく、初失策をマークし、初のビデオ判定も経験。初物づくしとなったデビュー戦に「僕にとって最高の1日になりましたし、忘れられない1日になる」。次回登板は本拠地開幕戦となる12日のダイヤモンドバックス戦。投打においてこれ以上ないデビューを果たした前田が、本拠地のファンの前でも躍動してみせる。

 

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