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自衛隊機墜落 4人心肺停止 不明2人も春の嵐で捜索難航…

6人乗り空自機、捜索再開 打ち合わせをする自衛隊員
消息を絶った空自機捜索の打ち合わせをする自衛隊員
Photo By 共同 

 鹿児島県上空で航空自衛隊飛行点検隊(埼玉県・入間基地)所属の6人乗りのU125飛行点検機が消息を絶った事故で、7日午後、鹿児島県の鹿屋市と垂水市にまたがる高隈山の御岳(1182メートル)周辺で空自隊員とみられる心肺停止状態の4人と、墜落した機体の一部が見つかった。

 自衛隊などは残る2人の捜索を続けたが、同日夕、いったん打ち切った。防衛省航空幕僚監部などによると、1人は7日午後1時15分ごろ、3人は午後3時35分ごろに海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿屋市)の北約10キロ付近、半径50メートル以内の範囲で見つかった。

 現場周辺は地形が険しく、この日は強風雨の悪天候で、捜索ははかどらなかった。早朝から陸海空の自衛隊や鹿児島県警などが御岳を中心に捜索。鹿屋航空基地によると、600人態勢で臨んだが、風雨と深い霧で、実際に捜索したのは約260人だった。

 隊員は、倒木や焦げたにおいに注意を払いながら、険しい山中を進んだ。「同じ仲間として一分一秒でも早く助けよう」などと声を上げ士気を高めたが、濃霧と、吹き飛ばされそうになるほどの強い風に阻まれた。捜索に加わった警察官は「視界がかなり悪く、正直言って二次災害も怖かった」と話した。無線機も通じにくかったという。

 U125は6日午前8時50分ごろ、入間基地を離陸し、正午すぎに鹿屋航空基地に到着。その後、飛行点検のため、同基地を離陸し、午後2時35分ごろに御岳周辺でレーダーから消えた。機長の40代の男性3佐は計約6000時間の飛行経験があるベテランで、鹿屋航空基地周辺を飛行した経験もあった。他に副操縦士1人、機上整備担当と無線担当の隊員がそれぞれ2人乗っていた。

 空幕は、家族の意向が確認できていないなどとして、氏名を公表していない。

 4人と機体の一部が発見された地点は、鹿屋航空基地の北約10キロで、御岳山頂から東に約500メートル付近。1000メートル級の山々が連なっている。

 防衛省航空幕僚監部は7日午後、心肺停止状態の6人が見つかったと発表したが、その後訂正。捜索隊の間でも情報が交錯した。

 ▽U125 航空機の航行を援助する電波を出している施設の状態を点検する小型双発ジェット機で、航空自衛隊に所属する。全長、全幅とも約15・6メートル。英国の旧ブリティッシュ・エアロスペース社のビジネスジェット「BAe125―800型」を原型に、自動飛行点検装置などが追加されており、高い高度での点検も可能。最大速度は時速約860キロ、航続距離は約5500キロ。

 【最近の自衛隊機事故】

 ▼2005年4月14日 新潟県で空自の救難捜索機が墜落し、4人が死亡

 ▼07・3・30 急患搬送に向かった陸自ヘリコプターが鹿児島県の徳之島山中に墜落、4人死亡

 ▼09・12・8 長崎市沖に海自ヘリが不時着、2人死亡

 ▼11・7・5 空自のF15戦闘機が沖縄本島沖の東シナ海に墜落。操縦の隊員が行方不明となり、後に死亡認定

 ▼12・4・15 青森県の陸奥湾で海自ヘリが護衛艦に接触し墜落、機長が死亡

 ▼15・2・12 宮崎県えびの市の山中で海自ヘリ墜落、3人死亡

[ 2016年4月8日 05:30 ]

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