日本の各自動車メーカーが発表したデータによれば、中国自動車市場で日系メーカーの販売台数が前年同月比ベースで大きな伸びを示している。中国国内では、「中国市場において、日系メーカーが新たな勝ち組として名乗りを上げた」などといった報道が見られる。

 中国メディアの盖世汽車はこのほど、2016年3月の中国市場における日系メーカーの販売台数を紹介し、トヨタの販売台数が前年同月比40.6%増と大幅に増加したことを紹介。さらにホンダは同14.7%増だったと紹介し、日系メーカーが中国で販売を伸ばした背景には「中国が小排気量の自動車に対する車両購置税(車両取得税)を引き下げたことがある」と伝えた。

 報道によれば、3月における日産の販売台数は前年同月比0.5%増の11万200台だったものの、ホンダは好調な販売を記録。VEZELやXR-Vといった小型SUVのけん引によって、3月は前年同月比14.7%増の約9万7215台に達した。

 また、トヨタの販売台数は前年同月比40.6%増の10万500台に達した。3月の販売が大きく伸びたことで、トヨタの16年第1四半期の販売台数は29万1000台に達し、前年同期比27.8%増となった。販売をけん引したのは、一汽トヨタのカローラとヴィオス、さらに広汽トヨタのレビンだ。カローラの販売台数は3月に前年同月比55%増となったほか、ヴィオスは同88%増、レヴィンは同32%増と軒並み販売を伸ばした。

 日系メーカーのすべてが好調だったわけではないにしても、各メーカーは成長を続ける中国のSUV市場で健闘し、車両購置税の引き下げによって生じた特需をきっちりと取り込んだと言える。中国メディアから「日系メーカーが新たな勝ち組」と評価されたのも当然だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)