彼氏の家にはハナちゃんという6歳のスコティッシュフォールド(♀)と、コタちゃんという5歳のチワワ(♂)がいるのですが、今日はハナちゃんのお話。
母方の祖母の家ではずーっと猫を飼っていたんですけど(今も)、私、子供の頃から猫になつかれた経験がないんですね。(笑)
とにかく寄って来てくれなくて、撫でようと近づいても、すぐベッドの下にササーっと逃げられるんです。
だからよく伯母さん(ヤエちゃん姉)に、「もう!あんたたち(私・姉・弟)が追いまわすから!」って怒られていました。(一度ベッドの下に入るとなかなか出てきてくれなくなるのです)
友達時代からハナちゃんの話は聞いていたんだけど、ただでさえ猫になつかれないし、しかも私猫アレルギー持ちだし、圧倒的に犬派なもんで、正直「人んちの猫事情」とかどうでもよかったんですよ。(笑)
「コタはなつくけど、ハナは本当に人になつかない」という話も聞かされていたけど、「ふーん」みたいな。まあ別に会うことないだろうし、っていう。(もう、本当にそのくらいこの人とはどうにもならないと思ってた。笑)
でもですね、最初にハナちゃんを見た時にビックリしたんですよ。
私ずっと圧倒的に犬派だったけど、猫めっちゃ可愛いじゃん!!って思うくらい、欲目抜きに美人で。
でも猫になつかれないことを自覚しているから、はしゃいで近づいたりするのやめようと思って、挨拶はしても触ったりはしなかったんです。
それにですね、女の子ですよ。しかも6年間も彼氏と一緒に過ごしてきたわけですよ。ハナちゃんから見たら、彼氏は大好きな存在だと思うんですね。なのにある日突然得体のしれない女(私)が現れて彼女面してたら、絶対絶対面白くないと思うんですよ。
だからですね、初めてハナちゃんに会った時、ハナちゃんには敬意を持って接しようって思ったんですね。
先日、「最近の私の座右の銘がですね、『世の中をナメない』なんですよ」と書いたんですけど、それはですね、ハナちゃんに対しても思ったことだったんですよ。
例えば同じ人のことでも、そうですね、分かりやすく例えると、「タモリ」って呼ぶ時と「タモリさん」って呼ぶ時の声質って、若干違うと思うんですね。
フランクな口調で話す時と、敬語で話す時の声質って変わるじゃないですか。「公用」で話す声と「私用」で話す声って違いますよね?そういうの、私たち人間でも分かるくらいなんだから、動物はもっと敏感に、声に含まれる敬意や侮りを、しっかり聞きわけてしまうんじゃないかって思ったんです。
だから、彼氏の家に初めて遊びに行った日に、初対面なのに「ハナちゃん」とかナメてかかんはやめようと思って、私、しっかりとハナちゃんに挨拶をしたんです。バカみたいだと思われるかもしれないけど、四つん這いになって頭を低くして、敬語で話しかけたんですよ。
「ハナさん、私○○○○(←フルネーム)と申します。たぶん長い付き合いになると思うので、よろしくお願いします」
つって。(ちなみにこの時彼氏はコンビニに行っていた)
あ、今「こいつバカだろ」って思った!?
でもですね、私この日からしばらくの間、ずっと「ハナさん」って呼んで敬語で話しかけ続けたんですよ。
もともと「なつかない」前提で対峙してたので、ハナちゃんがそっけなくても特に気にならず、お互い視界に入る位置にはいるけど、積極的に近づきもしない日が何日か続きました。
んである日、朝ベッドで目を覚ましたら、枕元にハナちゃんが居たんですよ。
「お~、ハナちゃんが近づいてくれてる~」って思ってそれだけで嬉しかったんだけど、私が投げ出してる手にね、おもむろに近づいてきて、顔をすりすりしたんです。
それ見てビックリしてたのが、私よりも彼氏の方でした。
その時になって初めて聞いたんだけど、7年付き合ってた彼女にもなつかなくて、前の彼女さんが寝てる時に顔を引っ掻いたこともあったんだって。
彼氏曰く、やっぱり、最初に無理やり距離を詰めようとしなかったことが吉と出たらしい。
一緒に居るようになって約2カ月が経ちましたが、今でもお互い積極的には近づかない。基本は呼んでも来ないし。(笑)
だけど、チワワのコタちゃんと戯れてたら思わせぶりに近づいてきたり、なにか作業をしててふと気付いたら真横に居たり、なんか気配がして目を覚ましたら枕元でハナちゃんが私の髪の毛むっしゃむしゃ食べてたりとかして(笑)、猫のツンデレっぷりにメロメロになっている今日この頃です。
あ、あと、毎日一緒に居るから猫アレルギーが出なくなってきた。