クラーク氏が出馬 UNDP初の女性総裁
【ニューヨーク國枝すみれ】国連開発計画(UNDP)のヘレン・クラーク総裁(66)は4日、今年末で任期が切れる潘基文(バン・キムン)国連事務総長の後任候補として、事務総長選への出馬を正式に表明した。立候補は8人目。
クラーク氏はニュージーランド前首相(任期1999〜2008年)。4日に同国の国連代表部で記者会見し、「多様性に富み、寛容で現実的、公正であることを大切にする伝統を持つニュージーランドの出身であることは、国連を率いるのにふさわしい」と話した。
クラーク氏は31歳でニュージーランドの国会議員(労働党)となり、同国首相を経て、09年にUNDP初の女性総裁に就任した。これまで国連事務総長に女性が選出されたことはなく、今回は女性候補が有利になる可能性がある。
事務総長選出は事実上、国連安全保障理事会の5常任理事国(米英仏中露)が決定権を握っている。しかし、国連創設70年を迎えた昨年、加盟国から選出手続きの透明性を求める声が高まり、今回の候補者は国連総会で演説し、加盟国との質疑応答も行われることになった。最初の演説は12日に始まる。