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中国の消費者激怒「他国に移住する」 偽装粉ミルク「安全宣言」に
中国で有名ブランドを偽装した粉ミルクを生産、販売した業者が公安当局に摘発され、国家食品薬品監督管理総局が、問題の粉ミルクは「国の標準に適合しており(健康被害を起こす)リスクはない」との公式見解を8日までに表明した。だが、食の安全を巡る当局への不信感は根強く、消費者から「全力で他国への移住を検討する」などと怒りの声が相次いだ。
中国メディアなどによると、上海市の公安当局は昨年9月に「偽装粉ミルク」に関する情報を得て捜査を開始。最高人民検察院(最高検)は今年3月22日、偽装粉ミルク1万7千個を生産、販売していた業者を摘発したと発表した。
同総局の報道官は4月4日発表の公式見解で、問題の業者を厳しく罰するとする一方、「偽装粉ミルクを検査した結果、安全へのリスクはない」と説明。しかし、消費者らの批判を受けて2日後に「既に購入し使用した消費者がパニックに陥らないようにするためだった」と釈明、不信感を一層高めることになった。(共同)