うまくいかない時は、運のせいにして逃げればいいと思うのです。
運とは。
デジタル大辞泉の解説
うん【運】1 人の身の上にめぐりくる幸・不幸を支配する、人間の意志を超越したはたらき。天命。運命。「運が悪い」
2 よいめぐりあわせ。幸運。「運が向いてくる」「運がない」
・・・ 人間の意志を超越してるらしい。
奇跡とは。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
きせき【奇跡】
miraculum; miracle語源的には驚くべきことの意で,一般には神的力に帰される異常な驚嘆すべき出来事をいい,ほとんどすべての宗教に奇跡への信仰がみられる。厳密には超自然的な理由以外には,理性でその原因を説明しえないような自然現象をいう。
神的力に帰される!!
いや、もうコレ、どうにもできないじゃん。ね?
運のせいにして逃げることのススメ。
結果が悪かったときに、「運が悪かったからね」という労いの表現がありますよね。
そうそう、そうして、逃げちゃえばいいの。
実際、うまくいかなかったのは「運が悪かったから」では、ないんです。
だって、何かを始めたり計画をするときに、運を考慮しますか?しませんよね。単純に計画に根拠がなかったり、準備不足だったり、相性が悪かったり、タイミングを見逃したりしたんだと思うんですよね。
そもそも考慮してないんだから運がなくても計画がちゃんと進めば、まあまあの結果にはなる。運なんて煙にまかなくても、具体的な打開策があるんです。
でも、こういうのって、ダメだった本人が一番わかっていて、すごく落ち込んでる。だから「運が悪かったんだよ」って言葉で、慰めているんだと思います。
ただし「ピグマリオン効果」には気を付けましょう。
ただし!!ピグマリオン効果には気をつけてくださいね。ピグマリオン効果とは、簡単にいうと「思い込みの力」です。
画像元:ピグマリオンの神話 | 2013/2014シーズン演劇 ピグマリオン | 新国立劇場
言葉のもとはギリシャ神話。興味ある方はどうぞ。
言葉の生まれは、ギリシャ神話から。むかしむかし、ギリシャ神話のピグマリオンという彫刻家が、乙女の彫刻を創っていました。で、作りながら、「この女神、キレイ!美しい!」ってずーーーっと言ってたんです。そしたらピグマリオンは、その乙女の像・ガラテアに恋をしてしまいました。
ピグマリオンは恋に落ちた後、贈り物をしたり、キスをしたり、服を着せたりしてガラテアを大切にします。まわりには妻だとも言いはじめます。
でも一向に反応のないガラテア・・・。いくら美しかろうが、やっぱり彼女は彫刻なのです。
そんな時に、女神アフロディーテのお祭で、ピグマリオンは役をまかされます。ピグマリオンは、立派にお祭りの努めを果たしました。お祭りの最後、ピグマリオンはアフロディーテにお願いをします。「私に、あの像に似た乙女を」と。本当はガラテアがいいけど、さすがにガラテアを人間にして!とは、言えなかったんですね~。
でも、アフロディーテはピグマリオンの気持ちをわかっていました!ピグマリオンが家に帰って、ガラテアにキスをすると、なんとガラテアが人間になったのです。
という、一説。のちに2人の子どもの、その子どもが王様になったり色々あるんですけど。また、名前がピュグマオンやガラティアだったり、ピュグマリオンがガラティアがいないと死ぬって言い始めた・・・っていうのも聞いたことあります。
戯曲「ピグマリオン」とか、ミュージカル「マイ・フェアレディ」この神話が基になってるらしいですね!ワタシ見たことナイケド!
で、この神話にちなんで、心理学では「期待されている結果がでてくる傾向」とか、「言動が実現する傾向」をピグマリオン効果と呼んでいるんですね。まあ、簡単にいうと思い込みの力です。
例えれば、なんか上手くいく気がする~とか言ってると、本当に上手くできたり。こいつといると嫌なことばっかりだな!とか思いこんでると、本当につまんなくて悪いことばっかりだったりとかすること。これを、ピグマリオン効果と呼んでいるんです。
だから、今回は運が悪かったって逃げるのはイイと思うけど、「自分っていっつも運が悪い」とか、「なんかもう運が悪すぎてなんにもできない」とかいうのはマズいと思います。
- いっつも運が悪いんじゃなくて、たまたま運が悪かったの!でも本当は準備不足だから、次はうまくやるの!
- 運が悪すぎる。でも、悪運を使い果たしたんだから、これからはツキがまわってくるの!
みたいな感じで、運のせいにする+ピグマリオン効果の有効活用なんて、どうでしょう?(笑)
運のせいにして逃げるのは、防衛本能だと思う。
励ましにこたえて「そうだね、次は運がまわってくるよね」なんていったり、「まあ、運が悪かったな!」って自らヘラヘラするのは、防衛と似ているとも思います。
挫折があって、本当は打開策に気づいてたり、なんとかできたハズだと思うから、余計に直視するのが辛い。だから、ひとまず運のせいにして、気持ちを落ち着ける。
落ち着いたら、打開策を試す・・・でしょう。本当にどうにかしたければね。
ちなみに、結果が良かったひとが、運がよかった!奇跡だ!っていうのは、ただの謙遜だと思ってます。たぶんメチャクチャ仲がよかったら、「そうなんだ、実は結構努力しててさ~」なんて話してくれるんじゃないかな。
あとは、本人が努力してることに気づいてなくて、恐縮して運だって言い張ってることもある。してることはスゴい努力のカタマリなのに、本人が気づいてないってパターン。好きこそものの上手なれな場面はこっちが多いですよね。
人前で豪語するのは、はばかられる時もあるかもしれない。でも、上手くいった時くらい、運のせいにしないで、自分をほめてもいいんじゃないかな~と思うのです。
上手くいかない時こそ運のせいにして、挑戦しよう。
先日、こちらの記事を書きました。
やりたいことを実現するために必要な要素として、運をあげています。でも、それは知識があってこそのもの・・・って話です。また、知識を得るためには行動を起こすのが手っ取り早いんじゃないかって書いてみました。
(同意してくださった方々、ありがとうございます!)
行動しなきゃ、始まらないんですよね。やっぱり。
でも、行動をおこすのって力がいるし、怖いし、不安。うまくいかったらどうしようって思うし、実際うまくいかないこともある。
もし上手くいかなかったら、ひとまず運のせいにすればイイと思うの。ピグマリオン効果に気をつけて、いっつも運が悪いんじゃなくて、今たまたま運が悪いのよ!(笑)
ひとまず運という言葉を使って、気持ちを落ち着ける。落ち着いたら、打開策や違う策を試していきたいですね。
参考図書と、神話のあれやこれや!