読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

オバサンになりたい。

オカマがひり出す叫び声

2016年版脱オタクファッションガイド『服を着るならこんなふうに』【漫画・感想】

マンガ 雑記

こんにちは、錠前(@jomae_yasushi)です。

MBさん監修のファッション漫画『服を着るならこんなふうに』を読みました。昔を思い出してなんだか懐かしい気持ちになれたので、さっくりレポートです。

※この記事にはネタバレが含まれます

 

あるある共感しながら楽しくファッションの基本を学べる

スタイリストを雇えるレベルの良家の子女ならいざ知らず、大半の人は大人になる過程のどこかのタイミングで、ファッションに関する知識を自覚的に吸収した経験があると思います。

洋服の買い方、ワードローブの構築、TPOに合わせたコーディネイト等々……

たいていは「わたし、イケてないかも…?」という、周囲と自分との比較を起点とした社会的要請がきっかけでおしゃれのことを考え始めるのですが、はじめのうちは何をどうすればいいのかまるで分からなくて、右往左往しながら自分なりの答えを少しずつ見つけてゆくものですよね。

内実は男女でかなり違うものかもしれませんが、男性の場合はまず間違いなく通ってきた道、イニシエーション(通過儀礼)みたいなものだと思います。

 

そんな、誰もが経験している共通の話題を軸に、「そうそう、わかるわ~」と共感しながら読み進めることができて(引退した部活の試合を見に行ってるような感覚)、さらには実践的な知識まで手に入ってしまうというのが本作『服を着るならこんなふうに』

 

・もしかして:自分、ダサい…?
・「オシャレになりたい」っていう願望、なんか恥ずかしくない?
・でも最低限ダサくないくらいにはなりたいかも
・人の格好を見て「なんかカッコイイ」のはわかるよ
・でもどこをどうすればオシャレに見えるのかわからない
・それにそういう服って高くない?
・最初はどこで何を買えばいいの?
・服屋の店員さんって怖いんだけど、、
・てかそもそも服を買いに行く服がない

 

f:id:obanari:20160408164740j:plain
〔縞野やえ,MB『服を着るならこんなふうに』より〕

 

オシャレに興味をもったものの基礎知識が全くなく、一人悶々と↑のようなことを考え立ち止まる主人公・祐介(若手サラリーマン)を、オシャレ上級者の妹・環(大学生)が優しく教え導きます。

環が非ファッショニスタの悩みにスパスパ明快に答えを与えてくれる姿は見ていて気持ちがよくて、かつタメになるのです。

 

懐かしの「脱オタクファッションガイド」

この漫画を読んでいて思い出したのが、中学生当時の記憶。

思春期まっただ中、塾や修学旅行といった私服での子どもの社交場において、意識の差は服装の差となって如実に現れ、何も手を打たないとその差は開く一方でした。オシャレな子はどんどんオシャレに。ダサい子はいつまでもダサいまま。

こいつはヤバい!と焦った私でしたが、まず情報が全くないし、ファッション誌を読んでもそこに書いてあるのはオシャレな人たちのための情報で、ダサスパイラルからの抜け出し方はどこにも書いていなかったのです。

 

そんな中見つけたのが、webサイト「脱オタクファッションガイド」でした。

このサイトは当時本当に画期的な存在で、まず買うべきベーシックで安価なアイテム、サイジングの注意点、無難なコーディネイト、何よりも髪型が大事なことなど、田舎のダサ中学生が喉から手が出るほど欲しいと思っていた情報の数々を、無償で提供してくれていました。サイトのはしりになった掲示板投稿の脱オタ体験記とあわせて、夢中で読み漁った記憶があります。

おっかなびっくりファッションという大海原に漕ぎ出した人たちの軌跡はとにかく面白かったです。中でも高圧的なショップ店員(ハイブランドじゃなくて丸井とかの)とのバトル描写は笑えるだけじゃなく緊張感さえ漂っていて、手に汗握りながら何度も読み返したものでした(今思い返すとバカらしいんだけど、当時は本当に共感できた)

 

今やこの漫画を含めて初心者向けの情報がネットや書店のあちこちに溢れかえっていて、いい時代になったもんだな~としみじみ思います。欲しい情報にすぐアクセスできるネットばんざい。

 

【参考】
オシャレに見せるテクニックを効率よく学びたいならこちらの書籍がおすすめ。漫画を監修しているMBさんによる理論・テクニック集です。

 

●●●

 

そんなわけで、『服を着るならこんなふうに』は非ファッショニスタ男子にとってのあるある本なのでした。

ファッションに興味があるけどどうすればいいのか分からないという男子や、いや~昔は思考錯誤しながらがんばったな~、という脱オタOB諸賢まで、楽しく読めること請け合いな1冊です。

 

それでは今日はこのへんで。

さよ~

 

●●読者になる!●●

●●●●●●●●●●