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高度把握できず衝突か…衝撃で乗員投げ出され

焼け跡が残る墜落現場鹿児島県鹿屋市で2016年4月8日午前9時45分、本社ヘリから津村豊和撮影

 鹿児島県鹿屋市上空で消息を絶った自衛隊機は8日、同市の御岳(おんたけ)山頂付近で機体の一部とみられる破片が確認された。

 墜落した自衛隊機に何が起きたのか。航空評論家の青木謙知(よしとも)さんは「機体が広範囲に飛び散っていることを考えると、かなりの衝撃で山にぶつかったと考えられる。時速300キロ以上の速度が出ていたのではないか」と推測する。胴体部分と心肺停止状態の6人の発見地点が離れていたことから「衝突の衝撃で搭乗員が投げ出された可能性がある」という。

 原因については「機体のトラブルなら何らかの交信があるはずだ」と指摘。「管制官の証言やフライトシミュレーターで再現すれば当時の状況が分かると思うが、当時の気象条件で視界が悪く、機体の高度と山の高さなどを把握しきれなかった可能性が高い」と分析する。

 航空評論家の中村浩美さんも「視界が悪く、パイロットが距離感や高度の確認が十分にできずに、高度が低いまま山に衝突してしまったという可能性が高い」と見る。一方で「最終的な原因は機体の飛散状況と残骸の様子で変わってくる。通常の衝突であれば大きな残骸が残るが、細かく飛散した状態であれば、衝突前に何らかの異常があった可能性も排除できない」とも指摘した。

 航空評論家の秀島一生(いっせい)さんは「そもそもの飛行ルートに無理がある中で飛び、霧や風の影響を受けて操縦を誤ったのではないか。民間機と違い、飛行プランが分からないので詳しい調査を待つしかない」と指摘した。【森健太郎、鈴木美穂】

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