甘利氏ら3人を告発…大学教授らのグループ
甘利明前経済再生担当相(66)=1月に辞任=の現金授受問題で、上脇博之・神戸学院大教授らのグループは8日、甘利氏と元公設秘書、元政策秘書の3人について、あっせん利得処罰法と政治資金規正法違反(虚偽記載など)の容疑で東京地検に告発状を送付したと明らかにした。
告発状によると、3人は、千葉県白井市の建設会社側から都市再生機構(UR)との補償金額交渉について依頼を受け、同社が有利になるようURに口利きをした報酬として、2013年8月〜15年11月に計1535万円を受領した。また、甘利氏が代表を務める政治団体「自民党神奈川県第13選挙区支部」の13年の収支報告書に、500万円の収入を100万円とする虚偽の記載をし、14年報告書に50万円の収入を記載しなかったなどとしている。
甘利氏は閣僚辞任を表明した記者会見で、現金授受は認めたが、自身の口利き行為は否定。秘書については確認中と説明した。受け取った現金については「政治資金として適正に処理するように指示した」と話していた。この問題を巡っては先月、弁護士でつくる別の団体も告発状を出している。【石山絵歩】