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【安倍政権考】暴言王・トランプ氏から透けて見える米国のホンネ 安倍政権は「日米同盟は外交の基軸」と言いながらも内心は…

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【安倍政権考】
暴言王・トランプ氏から透けて見える米国のホンネ 安倍政権は「日米同盟は外交の基軸」と言いながらも内心は…

米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走るトランプ氏。日米安全保障などをめぐる主張は単なる暴言とは言い切れない?(AP) 米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走るトランプ氏。日米安全保障などをめぐる主張は単なる暴言とは言い切れない?(AP)

 「次の米大統領が誰になるにせよ、日米同盟は日本外交の基軸であり世界の平和と繁栄のために緊密に協力をしていくことに変わりはない」

 安倍晋三首相は3月29日の記者会見で、米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走る不動産王、ドナルド・トランプ氏が在日米軍撤退の可能性に言及していることに対し、そう切り返した。

 安倍首相は「米国の大統領選は日本をはじめ世界の国々に大きな影響を与える。推移は注目している」とも語ったが、トランプ氏の発言内容に関しては「大統領選における候補者のコメントに、私が意見を言うことは適切ではない」とけむに巻いた。

 トランプ氏は討論会や米紙インタビューなどで日米関係について「日米安全保障条約は不公平だ」として日本の負担増を求める意向を表明。韓国とともに日本の核兵器保有を容認し、在日米軍を撤退させる考えなども示している。

 そうした“トランプ節”を「暴言」として受け流すのは簡単だ。だが、ある閣僚経験者は「その背景にある米国民が思っている不満や本音をくみ取っているトランプ氏の言葉を無視するのは危険だ」と指摘する。

 日本の外務省と米国務省は相互に「日米同盟は大事だ」と確認し合っているが、米政府内にも日米同盟を冷視する人がいる。欧州担当のある米国務省関係者は指摘する。

 「日本を守る義務がある米国側が他国から攻撃さているときに日本が一切なにもしないという関係は国際関係においてあり得ない」

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