RPGが退屈になってしまった理由 其の4
2012年3月30日 ゲーム論続きを書くといいながら4ヶ月以上の間を空けてしまいました。もし心待ちにしている方がおられましたら本当に申し訳ない。
skyrimやら何やらで、書かなければならない事をすっかり忘れておりました。
「RPGの面白さ」をテーマにした不定期連載です。
続き物なので初回から読んでいただければ幸い。
第1回:http://digitalrokumon.diarynote.jp/201111032005213803/
第2回:http://digitalrokumon.diarynote.jp/201111032018222855/
第3回:http://digitalrokumon.diarynote.jp/201111032026162559/
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結論。
RPGが退屈なのは似たような繰り返しを強要されるからである。
ストーリーがあるせいで、毎周回同じような順番でゲームを進行せざるを得なくなる。モンスターやアイテムの配置、キャラクターの育て方、そういった諸々の要素が大体同じパターンでの展開を強要されてしまうのだ。
例えばFF5の2週目がいきなり第3世界から始まったとしたらどうなるか。シナリオの整合性や健全なゲームバランスなど期待できる筈も無いだろう。物語を理解し、キャラクターを順序良く成長させるためには、どうしてもタイクーン近郊でのゴブリン退治のシーンから始めなければならないのだ。
そしてゲームの展開が同じとなると、何しろ1回はクリアしたゲームだから一度通用した方法論は次週以降にも当然受け継がれる。赤魔導師が覚えるれんぞくまは強力なので速やかに解禁を目指す。ゴブリンパンチは同レベルだと8倍ダメージなので何処のボスには何レベルで挑め、等々。
知識が多ければ多いほど、ゲーム内に占める機械的作業的な行動の割合が増えていく。それを嫌ってプレイヤーはわざと1週目では使わなかった要素を無理をしてでも使ってみたりするものだが、ならば最初からストーリーなど無くして自由にゲームを展開させた方が早いではないか。
この問題は戦略性の高いテーブルゲームと比較すると非常にわかりやすい。
カタン、ドミニオン、マジック・ザ・ギャザリング。おそらくアナログゲーム史に名を遺すであろうこれら名作ゲームの共通点とは何か。
答えは「初期状態がランダム」という点だ。
カタンではゲームを始めるたびにタイルの配置が変化する。全く同じ盤面が生成される可能性は実質ゼロだ。そのため、ゲーム毎にどの資源がより重要なのかが変わってくる。小麦の産地のすぐ近くに小麦専門港が配置されれば、そこをおさえて小麦を羊と鉄に変換してカードを引く戦略が考えられるし、あるいはダイス目3以下11以上の時にしか鉄が採掘できない島であったならば、
大都市建設を最初から諦めて最長交易路で勝負するプランが有効だろう。
ランダムに生成された状況がゲーム展開を左右する一例である。
同じことはドミニオンやマジックにも言えるだろう。初期配置がゲーム毎に異なるため、そのゲームにおける最善手を毎回考える必要がある。このランダム性こそが、ゲームの戦略性、自由度を高め、プレイヤーを飽きさせない要素になっているのだ。
skyrimやら何やらで、書かなければならない事をすっかり忘れておりました。
「RPGの面白さ」をテーマにした不定期連載です。
続き物なので初回から読んでいただければ幸い。
第1回:http://digitalrokumon.diarynote.jp/201111032005213803/
第2回:http://digitalrokumon.diarynote.jp/201111032018222855/
第3回:http://digitalrokumon.diarynote.jp/201111032026162559/
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結論。
RPGが退屈なのは似たような繰り返しを強要されるからである。
ストーリーがあるせいで、毎周回同じような順番でゲームを進行せざるを得なくなる。モンスターやアイテムの配置、キャラクターの育て方、そういった諸々の要素が大体同じパターンでの展開を強要されてしまうのだ。
例えばFF5の2週目がいきなり第3世界から始まったとしたらどうなるか。シナリオの整合性や健全なゲームバランスなど期待できる筈も無いだろう。物語を理解し、キャラクターを順序良く成長させるためには、どうしてもタイクーン近郊でのゴブリン退治のシーンから始めなければならないのだ。
そしてゲームの展開が同じとなると、何しろ1回はクリアしたゲームだから一度通用した方法論は次週以降にも当然受け継がれる。赤魔導師が覚えるれんぞくまは強力なので速やかに解禁を目指す。ゴブリンパンチは同レベルだと8倍ダメージなので何処のボスには何レベルで挑め、等々。
知識が多ければ多いほど、ゲーム内に占める機械的作業的な行動の割合が増えていく。それを嫌ってプレイヤーはわざと1週目では使わなかった要素を無理をしてでも使ってみたりするものだが、ならば最初からストーリーなど無くして自由にゲームを展開させた方が早いではないか。
この問題は戦略性の高いテーブルゲームと比較すると非常にわかりやすい。
カタン、ドミニオン、マジック・ザ・ギャザリング。おそらくアナログゲーム史に名を遺すであろうこれら名作ゲームの共通点とは何か。
答えは「初期状態がランダム」という点だ。
カタンではゲームを始めるたびにタイルの配置が変化する。全く同じ盤面が生成される可能性は実質ゼロだ。そのため、ゲーム毎にどの資源がより重要なのかが変わってくる。小麦の産地のすぐ近くに小麦専門港が配置されれば、そこをおさえて小麦を羊と鉄に変換してカードを引く戦略が考えられるし、あるいはダイス目3以下11以上の時にしか鉄が採掘できない島であったならば、
大都市建設を最初から諦めて最長交易路で勝負するプランが有効だろう。
ランダムに生成された状況がゲーム展開を左右する一例である。
同じことはドミニオンやマジックにも言えるだろう。初期配置がゲーム毎に異なるため、そのゲームにおける最善手を毎回考える必要がある。このランダム性こそが、ゲームの戦略性、自由度を高め、プレイヤーを飽きさせない要素になっているのだ。
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