まずはイゼ速。様より、2chのモダンに関する話題の抜粋。
http://izesoku-mtg.doorblog.jp/archives/28274016.html


この話題に限った事ではないが、日本人のマジック論議が大体間違っているのはスパイク的思考しかできないためである。リンク先の内容を要約すると、

モダンはZENフェッチ必須環境→デッキ作成のためには土地に数万の初期投資→モダマス程度じゃモダンの活性化は不可能→モダンは衰退する!

といった内容である。が、そもそもモダンのデッキにフェッチランドは必須ではない。必須なのは大会で好成績を修めたいスパイクにとってであり、テイミーやジョニーにはライフを払って森をサーチ、などという用途不明な土地に大枚を払う謂れなど無いのである。

無い筈なのであるが、日本ではこうした発言が概ね「貧乏人の妄言」と解されてしまうようで、大勢を占めることができない。すなわちコミュニティの多くがスパイク脳に侵されているのだ。


しかしアメリカでは違う。あちらではスパイクが紙束と切って捨てるようなデッキが大手を振って歩いているのが普通だ。丁度公式に都合のいい記事があるのでそちらをご覧頂きたい。

http://mtg-jp.com/reading/translated/rc/022978/

読者から募集したデッキを批評するいわゆるデッキ診断企画であるが、ページ下部に今回採用されなかった多くのデッキが紹介されている。さてスパイク脳に侵された我々にはこれらのデッキがどう映るか。多くの人はこれらの束を、電話の横に置いてあるメモ帳に絵がついているやつ、とでも感じる事だろう。正直なところ私も似たような感想だ。
しかしこれらこそが公式サイトに送られてくるデッキの主流であり、何より重要なのはデザイナー陣が彼らの構築術に真摯に対応している、という事実である。

同じく公式記事、Mark Rosewaterが昨年書いたコラム「カードが駄目になるとき・再び」(こちらも名著なので是非ご覧頂きたい。http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/003976/
においても触れられているように、作り手たちはジョニーやテイミーをスパイクよりも格下だとは決して考えていない。プロが研鑽の末に環境の最適解を見出す行為に賞賛を贈ると同時に、思い掛けぬシナジーを発見した巷の少年にも同じく敬意を払うのだ。

作り手にとって、そして多くのアメリカ人プレイヤーにとって、モダンとは「新枠のカードセットで構築する環境」であり、その範囲から逸脱しない限り構築は自由である。時のらせんとミラディン包囲戦のカードがシナジーを形成する事に気付いたプレイヤーがそれをデッキとして仕上げれば、それは最早モダンのデッキなのだ。

日本では違う。まず何より色に合うフェッチ、ギルドランド。環境を調べて誰に対して有利か誰に対して不利か、自分のデッキがどのくらい通用するのかを明らかにしてようやくデッキとして成立するのである。勝手に構築条件を追加し、その条件が厳しいからモダンは流行らないだろう、モダンマスターズは環境を活性化させないに違いないと勝手に騒ぎ立てる。なんとも可笑しな話ではないか。

コメント

だうと
2013年6月12日22:15

モダンマスターズはリミテッド用ですからね~ちょっと高いけど…
売る量押さえて毎週大会をしているお店もあって、好感が持てます。

風景の変容っていうフェッチみたいなカードなら、勝ちに繋がるし、お値段安めですし(震え声
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