アイスランド首相が辞任 租税回避地利用を非公表

アイスランド首相が辞任 租税回避地利用を非公表
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パナマの法律事務所から流出した文書を巡る報道で、夫婦で租税回避地、いわゆるタックスヘイブンを利用していたことを公表してこなかったと批判されていた北欧アイスランドのグンロイグソン首相が、7日、正式に辞任しました。
アイスランドのグンロイグソン首相は、2007年にタックスヘイブンのイギリス領バージン諸島に夫婦で購入した会社を通じて、自国の3つの銀行の債券に日本円で数億円の投資をしていながら、これを公表してこなかったと国際的な記者の団体ICIJから指摘されていました。3つの銀行は、金融危機で破綻しましたが、グンロイグソン首相は、首相に就任した2013年以降、首相の立場で銀行の債務処理に当たっており、これについても不適切だったと辞任を求める声が国民の間で高まっていました。
グンロイグソン首相は7日、正式に辞任しましたが、アイスランドでは金融危機の際に銀行や国家財政の破綻を防げず国民生活の混乱を招いた既存の政党への不満が高まっています。
パナマの法律事務所から流出した文書をきっかけにした一連の報道で、首脳が辞任するのは、これが初めてです。