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「給食、まずい」 中学生の相次ぐ不満に手こずる大阪市教委 「ぜいたく」との批判も 悩みに国境はなし?
給食に頭を悩ませるのは海外も同じだ。子供の肥満が深刻な米国ではミシェル・オバマ大統領夫人の主導で約2年前からカロリーや栄養バランスに厳格な基準を適用。だが米国会計検査院の2014年1月の報告書などによると「おいしくない」と不満が続出し、低脂肪チーズや塩気のないポテトなどが捨てられるケースが確認された。
インターネット上には子供たちが抗議のために撮影したとされる給食の写真が数多くアップされている。
手間を伝え感謝に
子供の食育に詳しい相愛大の坂本廣子客員教授は「健康的なことはもちろん大事だが、食べ物は『おいしい』ことも大切。食べることを強制するだけでは、ますます給食が嫌いになってしまう」と指摘し、食育の観点からこう提言する。
「味を改善していきながら、子供たちにいかに給食に手間がかかっているかも伝え、感謝の気持ちを育むことが大事だ」