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機械化する世界、仕事の未来は(下)
2016/04/08
新世代のテクノロジーによって機械化される仕事はいくつあるのか、そしてどのような種類の仕事が機械化されるのかについては、1年ほど前からさまざまな臆測がなされ、膨大な論考が示されている。
(前回から続く)
起業が活発化
先ほどずらりと挙げた職業を見て意気消沈した人にも、まだ望みはある。現在は、起業がかつてないほど簡単になっており、企業から個人へというパワーシフトが起きつつある。
登記済みのスタートアップの数は、この5年間で1000万から1億超へと10倍に増えた。起業家にとってテクノロジーは、推進力を何倍にも高める役割を果たしており、資金、ノウハウ、リソース、ソフトとハードの先進的なプロトタイピング技術、マスマーケットを、これまでより速く簡単に利用しやすくなっている。
WhatsAppを創業したBrian Acton氏の事例を考えてみよう。同氏は200ドルを投じてアプリを開発し、マーケティングに投じた額はゼロで、ソーシャルネットワークを通じて拡大を図り、同社を190億ドルで売却した。確かにWhatsAppは素晴らしいが、ほぼゼロの状態から数十~数百億ドル規模の企業をわずか数年で作り上げた同氏のような人は、あと218人はいる。人類史のどの時点と比べても40倍は多い。こうした企業は、1.5兆ドル以上の新たな価値を生み出し、既存の業界に対する世間の見方を一変させた。
今や、「Uber」という単語が動詞としても使われる時代なのだ。