セブン鈴木氏引退
コンビニ興隆と歩んだ40

 セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO、83)がグループの全ての役職から退く意向を表明した。「セブンイレブン」をゼロから築き上げ、日本を代表する流通グループに育てた「ミスターコンビニ」の足跡をたどった。

1970年代

米社と提携、都内にコンビニ1号店

1973年米コンビニ最大手サウスランド社と提携 ヨークセブン(現 セブン―イレブン・ジャパン)設立

1974年東京・豊洲にセブンイレブン1号店

1976年セブンイレブン100店舗達成

1978年鈴木氏、セブン―イレブン・ジャパン社長に就任

セブンイレブン日本1号店は1974年5月、東京・江東区豊洲で誕生した。今は5階建てビルに(2012年7月19日、東京都江東区)

1980年代

宅配便取り次ぎなどサービス拡大

1980年1000店舗達成

1981年宅配便の取り次ぎサービス開始

1987年電力料金収納業務取り扱い開始

1989年生命保険料払い込み取り扱い開始

社長就任から5年がたった鈴木敏文氏(1983年)

1990年代

コンビニがスーパーの利益抜く

1991年米サウスランド社買収

1993年5000店舗達成

1994年セブンイレブン、ヨーカ堂の経常利益抜く

1997年鈴木会長、経団連副会長に

コンビニでの公共料金の支払いが定着した

2000年代

銀行業務、コンビニで初の参入

2001年「アイワイバンク銀行(現セブン銀行)」設立。店内にATMを設置

2003年1万店突破

2005年米セブンイレブンを完全子会社化

2007年電子マネー「ナナコ」導入

アイワイバンク銀行からセブン銀行に社名を変更したのに伴い店頭やATM端末の表示をセブン銀行に変える作業員(2005年10月、東京都港区)

2010年代

「オムニチャネル」を進める

2011年買い物支援の一環で移動販売開始

2013年1万5000店突破

2015年ネット通販との連携など「オムニチャネル戦略」進める

2016年鈴木会長、グループすべての役職から退任

セブン―イレブンの配達サービス(2013年11月、さいたま市)

快走続くセブンの業績、5期連続最高益

 セブン&アイ・ホールディングスの業績は鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)の強いリーダーシップのもとで拡大を続けてきた。7日、鈴木氏の引退とともに発表した2016年2月期連結決算では営業利益は3523億円と5期連続で過去最高を更新。加盟店売り上げを含めたグループ売上高は10兆円を超え、中核事業のセブンイレブンの好調が続く中での引退だった。

2005年2月期以前はイトーヨーカ堂の業績

カリスマ経営者の引退会見「逃げじゃない。みんなに考えてもらいたい」

制作
メディア戦略部、写真部、映像報道部

関連記事

Visual Data 一覧へ戻る