中国で自動車に関する情報を提供しているポータルサイト、汽車之家は3月30日、中国自動車市場における2015年度の乗用車信頼性報告を発表した。中国国内において自動車の信頼性を調査しているのは主に米国の調査会社であるJ.D.Powerと汽車之家の2社だけであり、汽車之家の報告も権威ある内容として認識されている。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、汽車之家がこのほどまとめた報告の内容を紹介しつつ、日系車が信頼性調査で高く評価されたことを伝え、「日系車の評価はまさに無敵状態」と紹介した。

 記事は、日系車の品質が世界的に高く評価されていることが「今回の調査で裏付けられた」と伝えつつ、中国国内で販売台数の多いドイツ系や米国系のメーカーは良い評価を得られなかったと紹介。さらに中国自主ブランドメーカーの評価が急上昇しており、一部では合弁メーカーの平均の水準まで評価を高めてきたブランドもあると伝えた。

 続けて、合弁メーカーの自動車と中国メーカーの自動車の差について、「全体としてみた場合、品質的にはまだまだ大きな差がある」と指摘し、その差を生み出している原因の1つが原材料にあると紹介。中国国内で生産されている自動車であっても、合弁メーカーの高級車は日本の鉄鋼メーカーが生産した鋼板を使用しているが、中国企業が生産した鋼板はやはり質が劣るとし、こうした差が自動車全体の品質や信頼性の差に直結していることを紹介した。

 汽車之家は、100台あたりの問題発生数(PPH、Problem per Hundred)で信頼性を評価しており、問題の発生数は少なければ少ないほど信頼性が高いと評価されるため、PPHの数値も少ないほど高評価となる。輸入車部門でPPHがもっとも少なかったのは三菱で、さらにマツダ、レクサスと続いた。トップ3はすべて日本の自動車ブランドだった。

 さらに合弁メーカー部門においては、PPHがもっとも少なかったのは東風ホンダ、次いで一汽トヨタ、そして広汽トヨタとなり、こちらもトップ3はすべて日系ブランドだった。また、ブランド別の信頼性評価ではレクサスが1位、トヨタが2位、ホンダが3位、三菱が4位となり、上位4位を日本のブランドが独占。車種別においても、トヨタやホンダ、スバルなどの日系車がほぼ上位を独占し、日系車および日本の自動車ブランドの車がいかに安全でトラブルが少ないかを示す調査結果となった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)