国連安保理決議で制裁のリストに上がっている北朝鮮・遠洋海運管理会社が所有する27隻の船舶のうち、現時点で海外の港に停泊している船舶は1隻もないことが分かった。米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)が6日に報じた。これらの船舶は現在、南浦港など北朝鮮の港か領海、あるいは公海にとどまっているようだ。韓国の外交筋は「安保理制裁によって北朝鮮籍の船は動きが取れなくなっている。効果は着実に出ている」と述べた。
海上の船舶の位置をリアルタイムで示す民間のウェブサイト「マリントラフィック」に基づいてVOAが分析を行ったところ、安保理決議2270号が採択された先月3日の時点では、制裁対象となった北朝鮮船舶のうち、海外の港や公海上でその位置が確認されたのは15隻あった。しかしその4日後には7隻、先月末には2-3隻しか確認できなかった。これらの船舶は現在、中国、香港、ロシアなどから入港許可が受けられず、公海上で待機するか、あるいは今月に入って全て北朝鮮に戻ったようだ。