「朝鮮半島ではなく、韓半島です」と、韓国人ビジネスマンとおぼしき男性が言った。日本人ビジネスマンは「あっ、すみません」と頭を下げた。都内の居酒屋の隣の席で展開された光景だ。
まさに、「『韓半島の常識』は世界の常識」と思い込んだ“傲慢なる韓人”と、文句を言われたら何も考えずに、とりあえず謝る日本人が織りなす地球局地のバカげた一風景といえる。
「何を偉そうに抜かすのか。君たちこそ『日王』と言わず、『天皇陛下』と言え」「この“謝り魔”。お前のような根性が日本を自ら貶めるのだ」と怒鳴りつけたいところを、グッと抑えるのに苦労した。
それでも、状況はだいぶ改善されたと思う。何しろひと昔前は、日本の大手マスコミの校閲担当者の中にも、「朝鮮」という言葉は、韓国では侮蔑語に当たるから使ってはいけない−と固く信じている人がいた。
ある時、「韓国の大新聞は『朝鮮日報』という名前なのですが…」と言ったら、答えは「そんなはずはない」だった。
韓国では、日本語でいう「朝鮮半島」のことを「韓半島(ハンバンド)」と呼ぶ。それはそれで当たり前だ。しかし、「だから、日本人も『韓半島』と言え」となると、これは独善だ。他国言語に対する内政干渉のようなものだ。日本の「天皇」を戦後、悪意を持って案出した「日王」と言い換えるのとは、次元が違う。
そもそも、「日王」という言葉は、中国「皇」帝の下に、諸「王」がいたのだとする「華夷秩序(中華中心)思想」に基づく。日本ごときに「皇」の字は使ってはならないというのだ。
現代の韓国人が、そうした発想による「日王」という造語を使い続けること自体、彼らの基底が「属国DNA」に支配されている証左と見なくてはなるまい。