IAEA 五輪の核テロ対策でブラジルに支援

IAEA 五輪の核テロ対策でブラジルに支援
核を使ったテロへの対策を進めるIAEA=国際原子力機関は、夏にオリンピックとパラリンピックを控えるブラジルに、放射線を検知するための装置を提供するなど対策を支援していくと発表しました。
IAEAの4日の発表によりますと、IAEAとブラジルの原子力当局は、核を使ったテロなどへの対策を強化することで合意しました。
具体的には、この夏リオデジャネイロで開催されるオリンピックとパラリンピックに合わせて、IAEAが放射線を検知するための装置を提供するほか、放射性物質の違法な取り引きに関する情報交換を進め、IAEA側は20年以上にわたって蓄積してきた情報を基に、助言や分析を行うとしています。
また、緊急時には専門家を派遣するなど、必要な支援を行うことにしています。
IAEAは、おととし、ブラジルで行われたサッカーのワールドカップをはじめ、これまでもさまざまなスポーツの国際大会に合わせて開催国に協力してきました。
IAEAの天野事務局長は先週、アメリカのワシントンで開かれた核セキュリティーサミットで、「IAEAには専門的な知識があり、この分野での責任は今後より大きくなる」と述べ、各国への支援に力を入れていく考えを示しています。