峯俊一平
2016年4月6日10時07分
時間に応じて路面から車止めが自動で昇降する「ライジングボラード」が広がりつつある。通学路や商店街での交通事故を減らす狙いで、地域の人が車止めを置く手間も省けるという。ただ、費用負担は小さくなく、国土交通省が助成を進めている。
さいたま市の埼玉大学で1月、ライジングボラードの実証実験があった。ピーという警報音とともに、アスファルトの道路から直径8センチのポールが高さ70センチまで伸びていく。
幅3・8メートルの道路の中央に立ったポールはゴム製だが、参加した学生は「一見するとポールは硬そう。倒して進もうと思わない」と話した。
埼玉大大学院の久保田尚教授(都市交通計画)が4年前から国交省や警察庁と研究する。周囲に人や車がいないことをセンサーが感知すると自動でポールは上がり、救急車など緊急車両が通る場合は近くの支柱に隠されたボタンを押せば下がる仕組みだ。作動する時間設定もできる。
実験には東京や神奈川、埼玉の自治体や警察から140人が参加した。久保田教授は「実験を通して装置を簡素化し、全国の通学路に普及させたい」と話す。
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朝日新聞社会部
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