心肺停止の6人を発見 行方不明機の乗員か

心肺停止の6人を発見 行方不明機の乗員か
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防衛省によりますと、7日午後、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋基地の北、およそ10キロにある山あいで捜索中の自衛隊員が心肺停止状態の6人を発見したということです。付近では、消息を絶っていた自衛隊機の一部が見つかり、防衛省は自衛隊機が墜落したとみて調べています。
6日午後、鹿児島県にある鹿屋基地を飛び立った航空自衛隊の「U125」飛行点検機が、基地の北およそ10キロの地点でレーダーから機影が消え、通信が途絶えました。
飛行点検機は埼玉県の入間基地所属で、自衛隊によりますと、40代の3等空佐の男性機長と副操縦士、整備員2人、無線員2人の合わせて6人が搭乗していたということです。
レーダーから機影が消えたのは、鹿児島県の鹿屋市と垂水市にまたがる高隈山の周辺で飛行点検機は、高度およそ880メートルを飛行中だったということです。
自衛隊は、7日朝から高隈山の南東側に位置する御岳の付近の南北およそ6キロ、東西およそ2キロの範囲で、地上から捜索を行っていました。
そして、午後1時15分ごろ、鹿屋基地の北、およそ10キロの山あいで捜索中の自衛隊員が心肺停止状態の6人を発見したということです。
付近では、飛行点検機の一部が見つかり、防衛省は6人の身元の確認を進めるとともに飛行点検機が墜落したとみて調べています。

統合幕僚長 大変残念に思う

行方が分からなくなっていた航空自衛隊機の乗員とみられる6人が心肺停止の状態で見つかったことについて、自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は、7日の定例の記者会見で、「6人が心肺停止で発見されたという報告を受け、確認を進めている。大変、残念に思っており、今後、原因究明を徹底し、再発防止に努めたい」と述べました。

自衛隊機の墜落事故 これまでにも

自衛隊機が墜落する事故はたびたび起きていて、最近では去年2月、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋基地所属のOH6練習ヘリコプターが宮崎県えびの市の山中に墜落し、機長や訓練生など3人が死亡しました。
また、平成24年4月には、青森県の陸奥湾で海上自衛隊のSH60哨戒ヘリコプターが低空飛行中、護衛艦に接触して墜落し、1人が死亡したほか、平成21年12月には、長崎市の沖合で、海上自衛隊のSH60哨戒ヘリコプターが訓練中に不時着し、乗っていた2人が死亡しています。
平成19年3月には、救急患者を運ぶため那覇基地を離陸し、鹿児島県徳之島に向かっていた陸上自衛隊のCH47輸送ヘリコプターが徳之島の山中に墜落し、隊員4人が死亡しました。また、平成17年4月には、航空自衛隊のMU2救難捜索機が訓練飛行中、新潟と福島の県境にある山の斜面に墜落し、隊員4人が死亡しています。