Googleが2008年に「Chrome」を初公開して以来、ウェブブラウザは、ツールバー、メニューなど、ウェブサイトを見るときに邪魔になるものはすべて取り除いた、機能重視のインターフェースを採用するようになった。
だが、現地時間4月6日、何もかもが削ぎ落とされるのを好まないパワーユーザーをターゲットにした新しいブラウザが、ノルウェーのオスロから届いた。
このブラウザ「Vivaldi 1.0」は、ブラウザをユーザーの望み通りの使い勝手にするためのオプションを満載しながらも、すっきりとしたインターフェースを保つ努力も怠っていない。Vivaldi Technologiesの最高経営責任者(CEO)で、最初期からのブラウザ開発企業の1つであるOpera Softwareの共同創立者、Jon von Tetzchner氏は、Vivaldiのプログラマーたちは新機能を求める声にも迅速に応じる予定だと語った。
Vivaldiには、以下のような機能が搭載されている:
- タブをウィンドウの上下左右のどこにでも置ける。
- 複数のタブを「タブスタック」と呼ばれるグループに整理できる。
- あとでまた必要になりそうなタブをグループ化し、「セッション」として保存できる。
- アドレスバーにキーボードコマンドを入力して、特定の検索エンジンを選択できる。たとえば、「Duck Duck Go」で検索したければ「d panama papers」とタイプする。
- Vivaldi内のオプションで細かい設定が可能なほか、さらにカスタマイズしたい場合にはほぼすべてのChrome用拡張機能が利用できる。
Vivaldiは現時点では「Windows」「OS X」「Linux」の各OSを搭載するコンピューター向けだが、従業員35名の同社はモバイルバージョンも計画中だとと、von Tetzchner氏は述べている。
スマートフォンでは、Facebookをチェックしたり「Monument Valley」をプレイしたりする際には、ウェブブラウザではなく専用アプリが使われることが多い。von Tetzchner氏は、プログラマーがブラウザ内で起動するアプリをもっと多く作るようになり、ブラウザの再興が訪れることを期待しているという。
「我々が過去にアプリから離れてウェブへ向かったのには理由がある。この流れを逆行させることは我々が望むところではない」と、同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。