遠藤五輪相「なぜ大事になるのか」東京五輪期間中の神宮球場使用中止要請
2016年4月5日11時19分 スポーツ報知
2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が、五輪開催期間を含む20年5月から約5か月間、プロ野球・ヤクルトスワローズの本拠地、明治神宮球場の使用中止を求めたとされる問題について、遠藤利明五輪相(66)は5日の閣議後の会見で、「これは交渉事であって、なぜこれが大事になるのか」と疑問を呈した。
組織委が要求したとされる約5か月の中断期間では、東京六大学野球やヤクルト戦など200試合以上が行われる見通し。要請を受け入れた場合、すべての試合を代替会場で行うことが余儀なくされ、野球関係者は困惑している。
新国立競技場、エンブレムの白紙撤回に続き、新たに浮上した東京五輪にまつわる問題に、遠藤大臣はこの日、「それぞれの競技施設をどういうふうに使うかという議論について、詳細に承知しているわけではありません」と前置きした上で「これは全部交渉事ですから、議論があってしかるべきですし、こういう交渉事はこれからも数多く出てくる。なぜ、これが大事になるのかという思い」と戸惑いの表情を浮かべた。
複数の関係者によると、組織委側から神宮球場側に水面下で東京五輪・パラリンピックの開催に伴う球場の使用中止要請があったのは3月下旬。組織委側は「野球以外の用途で球場を使用したい」と説明しただけで、中止が必要な理由はおろか、中止に伴う代替会場、補償額など具体的な交渉は、まったくないという。