「世界で一番貧しい大統領」ムヒカ氏が来日
「世界で一番貧しい大統領」として知られ、国連会議でのスピーチが日本で絵本として出版され話題となっている、ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカ氏(80)が、6日、東京で記者会見を開き、「若者には豊かさを求めるだけでなく、喜びがわき上がるような世界を目指してほしい」と呼びかけました。
去年まで南米のウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカ氏は、給料の大半を寄付に回し、農場でつつましやかな生活を送る姿から、「世界で一番貧しい大統領」として知られています。
日本でも、ムヒカ氏が国連で行った、大量消費社会に警鐘を鳴らすスピーチが絵本になり、2年間で16万部を超えるベストセラーとなっています。
ムヒカ氏は自身の伝記が出版されるのに合わせて来日し、6日、東京・千代田区で記者会見しました。
この中でムヒカ氏は「生活水準の高い日本の人たちが、世界はどこに向かっていると考えているのか、聞いてみたいと思っていました。将来の夢を語ることなしには、私たちの未来はないからです」と述べました。そして「科学や技術が発展し、寿命も長くなっていますが、貧富の格差も広がってしまいました。若い人にはこのような間違いを繰り返さないでほしいと思う」と指摘しました。そのうえで「若者には、豊かさを求めるあまり絶望する生き方をせず、毎朝、喜びがわき上がるような世界を目指してほしいと思う」と訴えました。
ムヒカ氏は、7日は東京都内の大学で講演し、学生らと意見を交わすことにしています。
日本でも、ムヒカ氏が国連で行った、大量消費社会に警鐘を鳴らすスピーチが絵本になり、2年間で16万部を超えるベストセラーとなっています。
ムヒカ氏は自身の伝記が出版されるのに合わせて来日し、6日、東京・千代田区で記者会見しました。
この中でムヒカ氏は「生活水準の高い日本の人たちが、世界はどこに向かっていると考えているのか、聞いてみたいと思っていました。将来の夢を語ることなしには、私たちの未来はないからです」と述べました。そして「科学や技術が発展し、寿命も長くなっていますが、貧富の格差も広がってしまいました。若い人にはこのような間違いを繰り返さないでほしいと思う」と指摘しました。そのうえで「若者には、豊かさを求めるあまり絶望する生き方をせず、毎朝、喜びがわき上がるような世界を目指してほしいと思う」と訴えました。
ムヒカ氏は、7日は東京都内の大学で講演し、学生らと意見を交わすことにしています。
絵本が日本でもベストセラーに
ホセ・ムヒカ氏は1935年にウルグアイの貧しい家庭に生まれ、10代から政治活動を始めました。
反政府運動組織に加わってゲリラ活動を行い、4回逮捕・投獄され、最も長い服役期間は13年に及びました。
国の政治体制が大きく変わるなか、釈放後に再び政治活動を始めると、国会議員や閣僚を務め、2010年には大統領に就任しました。
任期中は給料のほとんどを福祉団体に寄付し、大統領公邸ではなく郊外の農場に住んで、中古車をみずから運転するなど、つつましやかな生活を送る姿は国民から高い支持を集めました。
なかでも、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連の会議での演説では、拡大する貧富の格差を批判し、一人一人の幸せを顧みず、物質的な豊かさだけを追い求める価値観に疑問を投げかけ、多くの人の共感を呼びました。
日本でも「世界で一番貧しい大統領」として知られ、スピーチの内容をもとにおととし出版された絵本は、2年間で16万部を超えるベストセラーとなっています。
東京・新宿区の書店ではムヒカ氏関連の本を集めたコーナーが設けられていて、関心を集めています。
ムヒカ氏のスピーチを翻訳した絵本は、2年前に発売された当初はあまり売れなかったということですが、次第に評判となり、最近は多い週には30冊近く売れているということです。
本を手にとっていた30代の女性は、「インターネットでムヒカ氏のメッセージが話題になっていたので、注目していました。日本ではみんなつらそうに生きている感じがするので、どう考えたらよいか聞いてみたいです」と話していました。
小学3年生の男の子と一緒に絵本を読んだ母親は、「ウルグアイは貧しい国かもしれないが、考え方は共感できるし、日本も欲望を追求する欧米型社会との違いを出せればよいと思う」と話していました。
紀伊國屋書店新宿本店の瓜生春子さんは、「絵本だが、年配で買っていく人も多く、幅広い年代に読まれている。大統領でも国民と同じ生活レベルで生活していたり、心が平和だったら世界も平和だというようなメッセージに、心を打たれているのではないか」と話していました。
反政府運動組織に加わってゲリラ活動を行い、4回逮捕・投獄され、最も長い服役期間は13年に及びました。
国の政治体制が大きく変わるなか、釈放後に再び政治活動を始めると、国会議員や閣僚を務め、2010年には大統領に就任しました。
任期中は給料のほとんどを福祉団体に寄付し、大統領公邸ではなく郊外の農場に住んで、中古車をみずから運転するなど、つつましやかな生活を送る姿は国民から高い支持を集めました。
なかでも、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連の会議での演説では、拡大する貧富の格差を批判し、一人一人の幸せを顧みず、物質的な豊かさだけを追い求める価値観に疑問を投げかけ、多くの人の共感を呼びました。
日本でも「世界で一番貧しい大統領」として知られ、スピーチの内容をもとにおととし出版された絵本は、2年間で16万部を超えるベストセラーとなっています。
東京・新宿区の書店ではムヒカ氏関連の本を集めたコーナーが設けられていて、関心を集めています。
ムヒカ氏のスピーチを翻訳した絵本は、2年前に発売された当初はあまり売れなかったということですが、次第に評判となり、最近は多い週には30冊近く売れているということです。
本を手にとっていた30代の女性は、「インターネットでムヒカ氏のメッセージが話題になっていたので、注目していました。日本ではみんなつらそうに生きている感じがするので、どう考えたらよいか聞いてみたいです」と話していました。
小学3年生の男の子と一緒に絵本を読んだ母親は、「ウルグアイは貧しい国かもしれないが、考え方は共感できるし、日本も欲望を追求する欧米型社会との違いを出せればよいと思う」と話していました。
紀伊國屋書店新宿本店の瓜生春子さんは、「絵本だが、年配で買っていく人も多く、幅広い年代に読まれている。大統領でも国民と同じ生活レベルで生活していたり、心が平和だったら世界も平和だというようなメッセージに、心を打たれているのではないか」と話していました。