民進・山尾氏 政治資金問題で陳謝 調査する

民進・山尾氏 政治資金問題で陳謝 調査する
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民進党の山尾政務調査会長は6日夜、記者会見し、みずからが代表を務める政党支部の政治資金収支報告書に多額のガソリン代を計上していたなどと報道されたことについて、事務所の会計処理に不自然な点があるとして陳謝するとともに、事実関係を調査する考えを示しました。
民進党の山尾政務調査会長を巡っては、平成24年に、みずからの資金管理団体に法律の上限を超える寄付を行っていたほか、山尾氏が代表を務める政党支部の政治資金収支報告書に多額のガソリン代を計上していたなどと報道されました。
これについて、山尾氏は6日夜、国会内で記者会見し、資金管理団体への寄付について、「本来は、上限である1000万円を超える分については、貸し付けとして処理すべきところを、手違いで寄付と記載していたので、私からの貸し付けとして訂正した。今後、このような手違いを起こさないようにしたい」と述べ、政治資金収支報告書を訂正したことを明らかにしました。
また、山尾氏はガソリン代について、「不自然な点が特定の時期に限られているため、当時、会計事務を担当していた元秘書が関与している蓋然性が高いと思う。事務所スタッフに対する監督が至らず、申し訳なく思っている」と述べ、陳謝しました。そのうえで、山尾氏は「ガソリン代の支出に疑問を持っており、事実関係を調べて必要な法的措置を取るつもりだ。国民の期待に応えられるよう、政務調査会長として、今、担わせていただいている役割を全うしたい」と述べました。

山尾氏の詳しい説明内容

民進党の政調会長を務める山尾志桜里衆議院議員は関係する政治団体の政治資金収支報告書に不自然な記載があると指摘されていたことについて6日夜、記者会見を開きこれまでの調査結果を説明しました。

ガソリン代

まず説明したのはガソリン代についてです。山尾氏は代表を務める政党支部「民主党愛知県第7区総支部」などで、ガソリン代として、▽平成23年に247万円、▽平成24年には429万円を支出したとしています。これについて平均的な車の燃費で計算すると年間に地球を5周も回る距離に相当し、ガソリン代としては高すぎるのではないかなどと指摘されていました。
山尾氏はみずから不自然だと認めたうえで、以前、事務所の経理を担当していた元公設秘書の関わりを強く示唆する説明をしました。それによりますと平成23年8月から翌年の5月にかけて1か月のガソリン代が30万円を超えていて、この時期はこの元公設秘書の在籍期間と重なるということです。山尾氏の事務所では政治活動に使う車のガソリン代はガソリンスタンドで秘書などがプリペイドカードにチャージしていったん立て替えて支払い、そのレシートと引き替えに政治資金で清算する仕組みを取っているということです。ところが元公設秘書の在籍期間のレシートを調べたところ、プリペイドカードの入金記録に合致しないものが多数見つかったということです。ガソリンスタンドのプリペイドカードをチャージする機械には客が不要となったレシートを捨てる場所があるということで、山尾氏は元公設秘書が関係ないレシートを拾って政治資金を引き出した可能性があると考えていることを説明しました。
そして山尾氏本人や現在の秘書がプリペイドカードを多数購入して換金したり、支援者に配ったりした不正の事実はないと説明し、元公設秘書については今後、弁護士などと相談して必要な法的措置を検討する考えを示しました。

個人の寄付上限超え

また山尾氏の資金管理団体「桜友会」の平成24年の収支報告書には個人が年間に寄付できる上限の1000万円を超える1144万円を山尾氏本人が寄付したとする記載があり、ことし1月になって920万円の寄付と224万円の借入金と訂正しています。
この点について山尾氏は当初、手違いで誤った記載をしたと釈明しました。