これは僕がまだ社会人2年目の若かりし頃の話。
6月に高卒で第二新卒の男の子が入社してきた。ただおかしいのが今年卒業のはずなのに第二新卒(学校を卒業して就職した後、3年未満のうちに転職する者)だという点。よくよく聞いてみれば、
4月入社→5月退社→6月入社←今ここ
というわけだ。この時点で地雷臭が半端じゃない。なぜこんな人を採用したのか人事担当を疑うレベル。まあ、雇ってしまったものは仕様が無い。そもそも新人の僕があれこれ言う話しじゃないしな・・・と思っていたら出勤初日にいきなり問題を起こす。
それは彼が出勤した時。彼は何と初日から遅刻してきたのだ。それも悪びれる様子もなく平然と出社。それをみていた勤続10年の大ベテランアルバイト主婦の方がそれとなく注意。
主婦「○○君、遅刻して来ちゃダメだよ。次から気をつけてね」
大型新人「俺、社員なんすけど」
は?
どういうことだってばよ。むしろ社員だからこそ遅刻して来ちゃダメだろ。その場に居る全員がそう思った。凍りついた場に上司が彼に注意。
上司「○○君、アルバイトとか社員とか関係ないから。遅刻して来ないように。次から気をつけて」
大型新人「はい!すみませんでした!」
何とこの新人、アルバイトは見下し、社員には媚びる。そういう性格だったのだ。最悪すぎる。
当然、そんなことをしていれば周りに伝わってしまう。彼はどんどんと孤立して行ってしまった。うちはアルバイトの数が多いのでアルバイトとうまくやらないといろいろとやり辛いのだ。それに加えてこの新人君は仕事が出来ない。もちろん入って間もないのだから当然ではあるのだが、彼の場合は「出来ます」と言ってしまうのだ。
アルバイト「これやり方わかりますか?分からないなら教えますよ」
大型新人「あー大丈夫。分かる。余裕っしょ」
アルバイト「そ、そう。じゃあお願いしますね」
そしてまったく出来ていないのだ
まったく余裕じゃない。余裕どころか何一つ分かってない。しかし、彼はわかります。出来ます。大丈夫です。と言っていまい、さらにアルバイトの人たちに対して冷たい態度を取るのでベテランのアルバイトの人たちも彼が教えて欲しいと言うまで絶対に教えないと怒り爆発。
さらに加えて新人君は相手がアルバイトというだけで年上だろうがタメ口をきく。それもアルバイトの人達に嫌われる要因だった。
みるに見かねた僕が昼休みに彼と一緒に食事をした際に彼にアドバイスする
僕「もう少しさ、なんていうか、皆と仲良くしようよ。孤立してるの分かるでしょ?」
大型新人「いや、自分から孤立してるんですよ」
僕「え?そうなの?」
大型新人「だってあいつら使えねーし。使えない連中とつるんでも意味ないっしょ」
駄目だこいつ・・・早く何とかしないと・・・
正直アルバイトの人たちの方が仕事できる。そりゃそうだろう。10年やってるアルバイトと入ってすぐの新人。どちらが仕事が出来るかなんて一目瞭然だ。
僕「僕はそうは思わないけどな。何でそう思うの?」
大型新人「いや、俺社員だし」
駄目だk(以下略
僕「○○部長にも言われてたじゃん。アルバイトとか社員とか関係ないって。まずその固定概念から離れようよ」
大型新人「何にも分かってないっすね、味のりさん。社員の方が偉いんすよ。何年勤めてるとか関係ないっす。あいつらアルバイトは俺ら社員の言う事黙って聞いてりゃーいいんですよ」
本気で言っているのか・・・?そうだとしたら最早救いようが無い。
僕「そういえば、新人君はもともと関西の会社に勤めてたんだよね?(1ヶ月だけだけど)」
大型新人「そうっすね」
僕「何で辞めたの?」
大型新人「ホームシックになったからですよ」
え?ホームシック?
大型新人「お母さんが居ないのはやっぱり精神的にきついっすね。掃除も洗濯も料理も自分でしないといけないし。だから会社辞めて、今度は実家から通える範囲にしたんす」
大型新人君は何と見かけによらずマザコンだった
まあ、いろいろと突っ込みどころは多いけど同じ会社の仲間だし、少しでも仲良くなれるように頑張ってみよう・・・総決意した矢先、彼は会社を辞めて行った。入社してわずか1ヶ月の出来事だった。
4月入社(他社)→5月退社→6月入社(弊社)→7月退社・・・いろいろな意味で濃い大型新人であった。
今週のお題「印象に残っている新人」
たった1ヶ月で周りに敵を作りまくり辞めていった大型ダメ新人の話
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