東日本旅客鉄道(JR東日本)は6日、3月に上野―札幌間の定期運行を終了した寝台特急「カシオペア」の客車を使った臨時列車を走らせると発表した。旅行会社のツアー専用車両とし、東北地方や北海道の周遊、食事サービスを売り物にする夜行寝台列車の旅などの商品を企画する。
まず6~7月の土曜・休日を中心に運行。東北・北海道を周遊する「カシオペアクルーズ」は3泊4日で20万~40万円程度の価格を想定している。上野―札幌間の夜行寝台列車に食事サービスを組み合わせる「カシオペア紀行」も企画する。価格などの詳細を詰め、4月中に販売を始める。
カシオペアは1999年に運行を始めた。北海道新幹線の開業に伴い、電圧が変更された青函トンネル内を客車を引っ張る在来線用の機関車が走れなくなり、3月20日の札幌駅発の列車を最後に定期運行を終了した。
臨時列車は日本貨物鉄道(JR貨物)から青函トンネルの電圧に対応した機関車を借りる。関東から東北まではJR東日本の機関車で走行する。一般的に車両の寿命は30年以上とされており、JR東日本は運行開始から17年しか経過していないカシオペアの客車の活用策を模索していた。