止まらぬ株価下落の意味
アベノミクスの開始以降、上がり続けていた年度末の日経平均株価がついにマイナスに転じた。3月31日の日経平均株価の終値は1万6,758円と、1年前の1万9,206円を2,400円余り、率にして13%近く下回った。
2012年末に安倍晋三内閣が発足した3ヵ月後の2013年3月末は1万2,397円だったから、まだアベノミクス効果がすべて消え去ったわけではないが、昨年6月に付けた高値2万868円と比べると4,000円も下回っている。
さらに新年度に入った4月以降も株価の下落が止まらない。日経平均株価は1万6,000円を割り、4月5日終値では1万5,732円を付けた。年度末には、株価を何とか下支えしたいという動きが目立った。
31日は後場中ごろまで1万7,000円台を維持していたが、引けにかけて崩れた。相場の弱さを示していたが、年度を超えて下支えを狙った買いが弱まったこともあり、大幅な下落になっている。
年度末の日経平均株価は大きな意味を持つ。年金基金など投資ファンドの決算期末でもあるため、終値によって保有している株式の評価額が大きく変わるためだ。特に130兆円を超す国民の資産を預かる、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の成績を大きく左右する。GPIF関係者は3月末の株価が少しでも高くなってくれと祈っていたはずだ。
GPIFの運用収益は第2四半期である昨年7~9月期に7兆8,899億円のマイナスとなり、その数値が発表された11月末以降、猛烈な国民の批判を浴びた。9月末の日経平均株価が1万7,388円と6月末の2万235円に比べて14%下落したことが大きな要因だった。
その後、12月末の日経平均株価が1万9,033円まで戻したことで、10~12月期の運用収益は4兆7,302億円のプラスとなり、批判の声も薄らいでいた。その年度の運用結果の行方がこの3月末の株価水準にかかっていたのだ。
3月末の1万6,758円は冒頭でも触れたように1年前に比べて13%下落、12月末と比べても12%低い水準に当たる。GPIFが12月末で保有していた32兆6,400億円の「国内株式」に単純に12%を掛けると、3兆9,000億円が目減りしたことになる。
このほか、外国株式や外国債券にも損失が出たのは確実な情勢で、GPIFの2015年度決算は5兆円を超える運用損失になりそうだ。GPIFの運用収益がマイナスになるのは2010年度の2,999億円以来5年ぶりとなる。
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