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事なかれ主義テレビ界に一石投じた 佐藤浩市の“反骨直言”

 時代考証すらも曲げてしまう、そんな表現の自由を放棄した風潮は〈自らの首を絞めていくだけ〉という佐藤の言葉に、「身につまされた」と嘆くのは、某民放キー局プロデューサーだ。

「シートベルト着用が義務化されてからは、刑事ドラマの十八番であるクルマで逃走するシーンは激減しました。私有地で撮影すれば未着用でもぎりぎりセーフなんですが、放送後の反響を考えたらリスキーなことは最初から避けますね。こうした問題は情報系番組の現場でも言えること。ある地方ロケでは、町中で首輪をつけてヤギの散歩をしていた住民に偶然遭遇して話を聞けたものの、結局、地方自治法の動物愛護に違反する可能性があるからと自主規制をかけてお蔵入りになりました。テレビ全体がクリエーティビティーは二の次で、リスクヘッジが最優先となっています」

 今回の佐藤のインタビュー記事を読んだ上智大の碓井広義教授(メディア論)は、「勇気ある発言」とこう続ける。

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