『手塚治虫の霊言』遺族が困惑 「こんな言いぶりするわけないが...」
「漫画の神様」として知られる故・手塚治虫氏の霊が語ったとされる内容を記述した書籍「手塚治虫の霊言」に、手塚氏の遺族が困惑している。
著者は宗教団体「幸福の科学」総裁の大川隆法氏。4月5日、同団体系の出版社「幸福の科学出版」から発行された。同社の公式サイトによると、大川氏が手塚氏の霊を降霊した上で、数多くの名作を生み出せた理由や、現在の漫画やアニメをどう見ているかなどについて語っているという。
手塚氏の長女、手塚るみ子氏は6日、この書籍について、手塚氏の写真や画像を無断使用していたので、削除してもらったと明かした。その上で内容については「手塚はこんな言いぶりするわけないのオンパレード」と困惑を示した。ただし「霊体になってからの手塚のことは断定できない」として法的手段に訴えることはせず、「どうやってこれをギャグとユーモアで対応するか考え中」だと明かした。
■手塚るみ子氏のツイート
最近『手塚治虫の霊言』という頭の痛い本が出版された。大川隆法氏が手塚の霊を降霊させてインタビューに応じているのだが、手塚はこんな言いぶりするわけないのオンパレードなのだ。当初は無断で写真や画像を使用してたので違法だとしてそれは外して貰った。しかし内容まではそうもいかないのだ。
— RumikoTezuka (@musicrobita) 2016年4月5日
なぜならそれは”手塚治虫の霊がそう言わせている”のであって、たとえ家族が手塚はそんな言い方や考え方はしないと言ってもそれは生前までのことであって、霊体になってからの手塚のことは断定できないのだ。
— RumikoTezuka (@musicrobita) 2016年4月5日
大川氏の霊言本を初めて開いたけれどまずは大川氏が降霊するところから描写が始まる。これには驚き笑った。壮大なギャグかと思った。手塚本人の言葉だと言われると腹立たしさしかないが、むしろ壮大なパロディ本として出版されたなら笑って済ませられたかもしれない。表紙を田中圭一にでも描かせて。
— RumikoTezuka (@musicrobita) 2016年4月5日
こんな風に手塚治虫を降霊できるなら私も父に会わせて欲しい。こんな本として読ませられるより直接に話を聞きたい。さらに言えばイタコイベントとしてカルチャーカルチャーで降霊を公開してはどうだろうか?公衆の前で絵を描いてもらおう。もちろんチケット争奪戦必須だ。なんせ130席しかないから。
— RumikoTezuka (@musicrobita) 2016年4月5日
法的に訴えるのは何かと面倒くさいので、どうやってこれをギャグとユーモアで対応するか考え中。なんにせよ、有名税というか、困った本も世の中には存在するもんです。
— RumikoTezuka (@musicrobita) 2016年4月5日