ミルウォーキー〈米ウィスコンシン州〉=佐藤武嗣、金成隆一
2016年4月6日12時38分
米大統領選の民主、共和両党の候補者指名争いで5日、ウィスコンシン州予備選があった。共和党は、主流派が支援するクルーズ上院議員(45)が勝利した。トランプ氏(69)は7月の党全国大会前に、指名獲得に必要な代議員総数の過半数確保が不透明になった。民主党は、サンダース上院議員(74)がクリントン前国務長官(68)を上回り、直近の予備選・党員集会で6連勝した。
共和党の同州予備選は、割り当て代議員42人のうち18人は州全体で勝利した候補が総取りし、残りの24人は選挙区ごとの勝者総取り方式を採用している。
CNNの集計では開票率75%で、クルーズ氏が49・6%の得票率でトランプ氏の33・5%を大きくリード。ケーシック・オハイオ州知事(63)は14・5%で苦戦を強いられている。
ウィスコンシン州では、同州のウォーカー知事や2012年の同党大統領候補ロムニー氏がトランプ氏阻止を訴え、クルーズ氏を支持。同州は主流派の象徴、ライアン下院議長の地元でもあり、主流派は同州予備選をトランプ氏阻止の「主戦場」と位置づけている。
トランプ氏が過半数を確保するには残りの代議員の7割近くを獲得する必要があり、7月の党全国大会前に指名獲得できるか不透明に。同大会で決選投票になれば、主流派はトランプ氏以外の候補を勝たせる方法を模索している。
クルーズ氏は同日夜の集会で「今夜がターニングポイントだ」と勝利宣言し、潮目が変わりつつあると強調。ただ、同氏が党全国大会前に過半数を確保するには残り代議員数の9割近くを獲得する必要があり、困難だ。決選投票では、クルーズ氏が逆転することもありうるが、これまで立候補していないロムニー氏やライアン議長の参入も取り沙汰されている。
残り:274文字/全文:1004文字
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!