IS名乗る組織 ヨーロッパで新たなテロ予告

過激派組織IS=イスラミックステートを名乗る組織が5日、インターネット上に宣伝映像を出してヨーロッパ各地での新たなテロを予告し、組織の力を誇示しようというねらいがあるとみられます。
過激派組織ISの支持者が運営するインターネットのサイトに5日、5分近くの新たな宣伝映像が掲載されました。
この中では、戦闘のシーンなどとともにパリやブリュッセルなどで起きたテロの映像を映し、男の声で「これはキリスト教の国々へのメッセージだ」などと英語で話しています。そして「きのうはパリ、きょうはブリュッセル。そしてアラーはあすがどこかをご存じだ。おそらくロンドンかベルリンかローマだろう」などと話し、ヨーロッパでのさらなるテロを予告する内容となっています。
ISは先月22日にブリュッセルで起きた連続テロで犯行を認める声明を出していて、欧米諸国などで相次いでテロを引き起こしています。一方で、拠点のシリアやイラクでは欧米などの有志連合などの空爆や地上部隊の攻勢で支配地域を失い、このところ軍事的には劣勢に立たされています。
このため、有志連合に加わるヨーロッパ諸国を「イスラムの敵」と名指ししてテロを予告することで組織の力を誇示し、さらに多くの支持者を集めようというねらいがあるとみられます。