思わぬところで自分の写真をみつけると、一瞬、ドキッとする。
ネクサスリゾート株式会社という旅行代理店が、自社ウェブサイトの客引きコンテンツに、ぼくが撮った写真を載せているのを見つけた。
写真の使用についてネクサスリゾートから問い合わせを受けた覚えはない。当ブログからの無断転載であろう。
先週金曜日にみつけ、同社サイトのお問い合わせのページから「著作権上問題があるので連絡を下さい」とソフトに書いて送った。すぐに「後ほど担当からご連絡差し上げます」という自動返信メールが五反田から来た。ちゃんとした会社のようだ。
けれども、一向に電話でもメールでも連絡が来ない。
連絡はないが、今週水曜日には当該ページは削除され、トップページからのリンクボタンも削除された。自社に非があることは認識しているようだ。
ネクサスリゾートは茂山組の子会社
ネクサスリゾート株式会社とは一体どんな会社なのだろう。
同社のウェブページによればバルセロナを中心にスペイン旅行を手がける会社で、岡山県にある株式会社茂山組という土木建築会社の100%子会社であった。
本店はバルセロナに、支店が東京の五反田にあるが、ネクサスリゾートと茂山組の社長は川田雄士という同一人物であることから事実上の本店は日本の岡山県にあるようだ。後に判明したが、ネクサスリゾートの運営はすべて茂山組が行っており、ネクサスのウェブサイトはなんと茂山組本社の隣のビルに入居するウェブ制作会社が管理していた。同社はスペインに登記しているが実際は岡山県の会社なのだった。
会社の評判や評価については調べていないが「ネクサスリゾート」の名前で法務省に登記された会社は国内にないことから「株式会社」はそう名乗っているだけなのかもしれない。これは会社法違反ではないか。
株式会社茂山組は太陽光発電や架台に力を入れる資本金4000万円の会社。なお、ネクサスリゾートという名前のリゾートホテルがマレーシアにあるが無関係だ。
職人の創作活動を軽視する会社のようだ
著作権というものは一般に軽く見られていて、こうして写真を気軽に無断転載されてしまうことがよくある。しかし、ぼくはこの写真を撮るためにわざわざスケジュールを調整してセビーリャを訪れたのだし、祭りの期間だから宿泊費も通常の何倍も支払い、経費もバッチリかかっている。気軽に無断転載する人たちはそこまで考えておらず、観光旅行のついでにパチパチ撮ってきた写真だという程度の認識なのだろう。
しかし、ネクサスリゾートは旅行代理店なのだから、旅行を仕事とするぼくらの立場も考えてほしいものだ。
実は、著作権侵害は民事ではなく刑事事件であり、警察に被害届をだせば逮捕されることもありうる。その上著作権法119条には「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と怖ろしいことが書いてある。併科だよ。窃盗罪に相当する、かなり重い事件なのである。
茂山組の社員が盗んだもの
で、ぼくのブログから小さな写真をコピーしたこの一件は、中学生がコンビニでお菓子を万引きをした程度の事件だろうか。
ポイントは、この会社は広告の客寄せツールとして写真を使ったこと。ということは例えば、茂山組の社員が客に配る販売促進物品をスーパーから盗んできたのと同じことだ。タダで仕入れて、いくばくかの利益を得ている。文字通り「盗用」だ。
「後ほど担当からご連絡差し上げます」というメールを受けとってからすでに一週間経つが、ネクサスリゾート(茂山組)からは何の連絡もこない。さて、どうしたものだろうか?
追記:川田社長と電話で直接話したが….
その後、社長の川田雄二(川田雄士の本名)宛に内容証明郵便を送ったがそれも無視された。
いったいどういう会社なんだろうか。茂山組とは。
あきれた会社だ。仕方がないのでこちらから電話をして川田社長と直接電話で話をした。すると社長は無断使用も著作権侵害も認めないどころか「有賀さんが当社を中傷するなら訴訟する準備があります。それでもいいんですか」などと世迷いごとを並べるので話にならない。フォトグラファーの著作権なんか知ったことではないという態度だ。「訴訟しますよ」といえばビビってあきらめるとでも考えているらしい。誠実さのない社長であることが残念だった。
仕方がないのでこちらから訴訟した。
2015年7月30日に第一回口頭弁論を終えたばかり。この会社は面白すぎる。
田舎の無教養な社長の典型ですね
判決が楽しみです^^