【賭博問題】調査手詰まり露呈した「自白したら処分軽減」
2016年04月05日 16時00分
【デスクと記者のナイショ話】
デスク:自白すれば罪が軽くなるのか…。
NPB担当記者:NPBの特別措置のことですね。熊崎勝彦コミッショナー(74)は4日、選手、関係者が野球賭博などの有害行為を自ら申告した場合、特別に協約上最短の1年間の失格処分で済ませることを12球団に通知しました。八百長行為を禁じる「177条」には適用されず従来通り永久失格。期間は今月6日から25日までの20日間となりました。
デスク:狙いは何なんだ?
記者:NPBの調査委員会委員長である大鶴基成弁護士は「仮に野球賭博をした者がまだいた場合、申告しないと賭博常習者との関係を断ち切れず弱みを握られ八百長の危険もある」と自白を促すためと指摘しました。
デスク:20日間の期限には意味があるのか?
記者:「20日間あれば十分に検討して周りの人間に相談して決められる」と同弁護士は意図を明かしています。熊崎コミッショナーは「選手や職員が言うか言わないか悩みがあった場合、現(野球)協約上でできる限り言いやすい環境にした。有害行為を根絶したい」と決意を新たにしていました。
デスク:だけどシーズンも始まっているのに実際に告白する選手が続々と出てきたらどうするんだ? 大混乱になるぞ。
記者:各球団の代表は「NPBとしては苦渋の選択だけど外部から指摘されるよりはマシ」と週刊誌にスッパ抜かれるよりは野球界が受けるダメージが小さいと説明。逆に言えば球界がここまで追い詰められたということです。
デスク:笠原元投手の事情聴取はまだ実現していないし、調査委が野球賭博常習者と認定したB氏は調査に応じていない。NPBが自己申告してもらうしか調査手段がないと自ら認めたようなものだな…。
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