ケンタッキーフライドチキンを初めて食べたのは、たしか小学生の頃だったと思う。独特の衣に包まれたチキンを口の中に入れた時にさ。うまみ成分が口の中で爆発したような衝撃が走ったんだ。
「何なんだこれは!」
って思ったよ。特にチキンの皮の部分はスパイスが濃縮されている感じのジュワーとした感じがあったんだ。もちろんご飯といっしょにむしゃぶりつくように食べたんだよ。
※イメージ図です。
もうね、こんなうまいフライドチキンってあるんだなって小躍りしたい気分になった。小学生時代のユーリオ家はね。父親が働きながら専門学校に通っていた時だったら裕福ではなかった。
だからなのかもしれないけどさ。めったに食べることのできないご馳走のケンタッキーフライドチキンを食べ終わった後にね。フライドチキンを捨てるのはもったいないような気がしてさ。
食べ終わったフライドチキンをお湯が入った鍋に入れたんだよ。隠し味にコンソメを入れてね。まるでだしをとって鶏ガラスープを作るみたいに鍋でぐつぐつ煮込んで食べた記憶がある。
スープなのに油がたくさん浮いていたよ。さすがに大人になった今は、そこまでやらないけどさ(普通にケンタッキーフライドチキンを食べて終わりです)。
たまに頭の片隅に食べたくなるなるケンタッキーじゃないけどね。ケンタッキーフライドチキンを思い出す時があるんだよ。決まって小学生時代のことを思い出すんだ。
人間って小学生の頃に食べて美味しいと感じたものって、大人になってからもいつまでもおぼえているものなんだよ。ドラマや漫画でもね。
登場人物たちが子供の頃に食べたおふくろの味をおぼえていて、大人になってからもおふくろの味を求めたりしているでしょ。
人それぞれ、その家庭によって食生活って違うからさ。そう考えると、まったく違う食生活をしていた者同士が結婚して生活するのって凄いと思うんだ。
夫婦によってはびっくりするぐらい食生活が違うのだから……。特に外国人の夫や妻持つ人は、食事の面で大変なのかなって思うんだよ。
自分は外国に行って外国の食事を食べた時にね。お腹を壊してしまったことがあったんだ。現地の人が大丈夫なものが日本人の自分はだめだったみたい。
もうね、食事について甘くみていた部分があったかもしれない。外国によっては日本人が分解できにくい油もあるみたいだからね。
さいごにケンタッキーフライドチキンの話に戻るけどさ。自分は鳥の胸肉よりも、もも肉の方が好きです。