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おはよう日本 「ここに注目!」

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ここに注目! 「えっ! 同日選挙?」

安達 宜正  解説委員

次の衆議院選挙の時期をめぐり、このところ自民党幹部から、ことし夏の参議院選挙との同日選挙への言及が目立っています。安達宜正解説委員です。

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アナ) 同日選挙の話。唐突な感じもしますが

安達) ここ数日、国会に通っていますが、議員も秘書も「ほんとかいな」って感じです。

アナ) この話が出てきたそもそものきっかけは何でしょう

安達) 通常国会が年明け早々、1月4日に召集されることになったからです。そうなると会期末は6月1日。衆議院選挙は解散から40日以内。仮に会期末解散なら、7月10日が投票日。この日は参議院選挙の投票日としても有力で同日選挙が日程的に可能となります。それに消費税率の10%への引き上げが再来年4月。その前に解散という見方がありました。谷垣幹事長も否定しませんから、話が広がっています。ただ政府・自民党の思惑は別ところにあるように思います。

アナ) どういうことですか

安達) 2つあって、1つは公明党へのけん制。このところの自公の関係。すきま風という感じです。先月の大阪ダブル選挙。公明党は自主投票。結局、自民党推薦候補は大差で敗れました。そして、消費税の軽減税率協議。落とし所が見えていません。同日選挙を嫌う公明党をけん制。与党の結束を促し、政局の主導権を握る狙いです。

アナ) もう1つは

安達) 野党共闘へのけん制。参議院選挙に向け、民主党や共産党、維新の党、社民党などは全国32の1人区で野党候補一本化を模索。各党の公認候補をほかの党が実質的に支援するほか、無所属統一候補を立てることを検討し、いいところまで来ています。しかし、衆院選が同時になれば各党とも独自候補の擁立を急がなければならず、野党共闘どころではなくなります。

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アナ) 同日選挙。本当にあるのでしょうか

安達) 今の段階ではあるともないともいえませんが、衆議院で与党が3分の2を確保し、4年の任期も折り返し点に達しない、6月の解散は常識的には考えにくいように思います。ただ、解散権は安倍総理の専権事項。「同日選挙」という政局カードを手元に置いたことは確かです。年明け通常国会以降、このカードをちらつかせながら、政権・政局運営を進めていくことになりそうです。

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