北朝鮮が1日に発射した最新の地対空ミサイルは、韓国軍が当初発表した1発ではなく3発だったことが4日、分かった。軍当局が北朝鮮ミサイルの探知に失敗したとの批判も出ている。
韓国軍は1日午後1時半ごろ、北朝鮮が同日午後0時45分ごろに東部の咸鏡南道・宣徳から東海(日本海)に向けて短距離地対空ミサイル(KN-06)1発を発射したと発表。軍は北朝鮮の動向を綿密に追跡・監視しており、万全の備えを維持していると伝えた。KN-06は射程が最大100-150キロで、従来の対空ミサイルに比べて命中率が高いため、韓国軍は実戦配備の有無を探っていた。
だが「1発」だったとする軍の発表とは異なり、2日に北朝鮮メディアが公開した発射の写真と動画では、2台の移動式発射台から地対空ミサイルがそれぞれ1発ずつ煙を噴射している。北朝鮮が2発以上を発射したことを意味する。
韓国軍関係者はこれについて「北朝鮮はこのとき、地対空ミサイル1発を発射し、時間を置いてからさらに2発を発射した」と説明した。発表時点では1発しか発射されていなかったという。また「地対空ミサイルは防衛用で韓国に大きな脅威とはならないため、これまで発射を公表しないケースが多かった」とも伝えた。だが、北朝鮮による挑発が続く中で、軍が正確な挑発の状況を国民に伝えなかったことを問題視する声もある。