世界で活躍するリーダーは、めまぐるしく変化する時代に、問題の本質をどのようにとらえ、解決策を編みだし、遂行しているのでしょうか。“経営プロフェッショナル”である外資系企業のトップが経営を実践するなかで悩み苦しみながら体得した言葉には大きな学びがあります。書籍『外資系トップの思考力』に登場いただいたトップ10人の言葉を一言ずつですが、ご紹介していきます(敬称略)。
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■問いを設定する:突出した解を導き出すためには、その課題の本質を把握し、解を導き出すうえでの「問い」の立て方が大切だ、とはよく言われることですが、その実践はなかなか難しいものではないでしょうか。
正しい問いが設定できれば、
解を得られる半分まで来た
と言っても過言ではない。
(御立尚資 ボストン コンサルティング グループ)
「What is it all about? 」
これはいったい何のためなのか、
自分に常に問いかける。
(平野拓也 日本マイクロソフト)
■本質を追求する:ロジカルシンキングはもちろん大切だけれども、それだけでは本質を見失うことがある、とも言われるところです。その「本質」とは、どのようなものなのでしょうか。
最も怖いのは、
分かったつもりになることです。
ここに落とし穴がある。
(日色 保 ジョンソン・エンド・ジョンソン)
本質というのはシンプルで、
あまりブレないんですね。
ある意味、ロジックは関係ない。
(留目真伸 レノボ・グループ)
■数字を起点とする:ビジネスパーソンにとって数字の分析は欠かせませんが、その分析法や見るべき角度を間違えると有効な示唆が得られなかったり、分析しただけで終わってしまうということもままあります。
データは所詮、過去を示している。
重要なのは、
データから変化を洗いだすこと。
(西村 豊 リシュモン ジャパン)
この数字を達成する、
というコミットメントを宣言して、
なんとしてもやり抜くために考える。考え抜く。
(高岡浩三 ネスレ日本)
■強い気持ちをもつ:小手先のテクニックではなく、最後はその人のもつ「覚悟」ともいえる気持ちの持ち方で結果が変わってくるというのは事実です。
目標を意識して、達成するための方法を考える。
この達成意識の強さが、
思考力を大きく左右する。
(麻野信弘 ダイソン)
どんな戦略でも
途中で腑に落ちないことがあれば中止します。
妥協してはいけない。
(上野金太郎 メルセデス・ベンツ日本)
■人を動かす:肩書きでない真のリーダーシップを発揮するうえで、どのように働きかけて周りを盛り上げられるか。すなわちそれが、結果につながるのでしょう。
命令や腕ずくでも、
人の体は動くかもしれないけれど、
心まで動かすことはできない。
(熊谷昭彦 GEジャパン)
■失敗こそ活きる:リーダーの多くは、たくさんの失敗を乗り越えて成功を摑んでいます。万全を期しても残念ながら失敗することはあるものでしょう。しかしそれを次の糧にできるかどうか、が真に問われます。
反省や後悔の記憶は
しっかり刻み込まれます。
それが、想像し予測する力につながる。
(三村浩一 スリーエム ジャパン)
いかがでしたか。共感される点や気づきがあったでしょうか。
みなさんの日々の仕事のちょっとした拠り所になればと願っています。
ISSコンサルティング監修
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