新人だった女性車掌「非常ブレーキを躊躇して…」(2016/04/05 11:46)
東京メトロ半蔵門線の九段下駅で、電車がドアにベビーカーを挟んだまま発車するトラブルがありました。ベビーカーは前輪部分がドアに挟まれたまま約100メートル引きずられ、ホームの端にあった柵にぶつかって壊れました。乗客らがこれに気付いて非常通報ボタンを押しましたが、電車は隣の駅まで走行しました。ベビーカーには幸い子どもは乗っておらず、けが人はいませんでした。
東京メトロによりますと、電車は物が挟まって1.5センチ以上、ドアが開いた状態だと走行できなくなる仕組みになっています。今回はベビーカー前輪のパイプ部分が1.5センチ未満だったため、正常にドアが閉まっているのと同じ状態でした。そのため、20代の女性車掌は、ベビーカーが挟まっていることに気付かなかったということです。また、電車が動き出した後、車内やホームの非常通報ボタンが押されたにもかかわらず、そのまま走行を続けていました。女性車掌は先月中旬から1人で乗務を始めた新人で、「非常ブレーキの操作をちゅうちょしてしまった」と話しているということです。
石井啓一国交大臣:「今回の事案は、一歩間違えれば大事故につながりかねない事案であって、このような事案が生じたことは大変、遺憾であります」
国土交通省は東京メトロに対し、原因を究明し、再発防止策を早急に取りまとめるよう指示しました。