根岸拓朗
2016年4月5日09時19分
原発事故で全町避難が続く福島県双葉町議会の3月定例会で、議長の経験もある7期目のベテラン、谷津田光治氏(74)が議案を審議している最中に辞意を表明し、そのまま辞職した。
異例の事態が起きたのは3月16日、2015年度一般会計補正予算案の審議中のことだった。町がネット上で公開している定例会の録画によると、中間貯蔵施設に関する事業などについて谷津田氏と佐々木清一議長の間で口論になった。その後、佐々木議長が「勝手に発言しないでください」「許可できません」と注意したのに対し、谷津田氏は突然、「議員辞めます」と発言した。
出席者によると、谷津田氏はこの直後に議場の外に出てしまった。一部の議員が戻るよう促したが、その日のうちに「体調不良」を理由とする辞職届を提出した。議会は辞職を許可し、その後の議事は残る7人の町議で進められた。
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