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都知事選運動員に100万円超 本人は関与否定

 2014年2月の東京都知事選に出馬し、落選した元航空幕僚長、田母神俊雄氏(67)の資金管理団体「東京を守り育てる都民の会(現・田母神としおの会)」の収入の一部が使途不明となっている問題で、田母神氏は4日、報道陣の取材に応じ、使途不明金の中から選挙を手伝った人たちに少なくとも100万円以上が配られたことを明らかにした。その上で「私としては指示も了承もしていない」と強調し、直接の関与は否定した。

     一方、同会関係者は毎日新聞の取材に「受け取りを断った人もいるが、500万〜600万円ぐらいは配られたのでは」と証言。事前に選挙管理委員会に届け出るなどした特定の運動員以外への報酬を禁じた公職選挙法違反(運動員買収)にあたる可能性があり、同会を巡る不透明な資金の流れについて東京地検特捜部が解明を進めている。

     田母神氏のこの日の説明によると、都知事選後、事務局長が「選挙を頑張ってくれた人たちにお金を払いたい」として配布対象者のリストを持ってきた。数十名の氏名があり、各5万〜400万円の計約2000万円分が計上されていたという。

     田母神氏は「『分かりました』と言った後、『賛同しかねる』と(結論を)戻した」と強調。ところが、後になって少なくとも計100万円以上が配られたと知り「(対象者は)頑張ってくれたし、違法というイメージもなく、ちょっともったいないけどしょうがない」と思ったという。

     田母神氏は「私の無知がこういう事件を起こしてしまいおわびしたい」とコメント。これまでの記者会見で説明しなかったのは、「取り調べ中で(検事に)『触れるのは良くない』と言われた」と釈明した。

     14年の同会の収支報告書によると、約1億3300万円の収入のうち約5054万円が使途不明となっている。特捜部は先月、業務上横領の疑いで田母神氏の自宅などを家宅捜索した。

    【平塚雄太、石山絵歩】

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