巨人の松本元投手 野球賭博のいきさつ語る

巨人の松本元投手 野球賭博のいきさつ語る
プロ野球・巨人の野球賭博問題で無期失格処分となった松本竜也元投手がインタビュー取材に応じ、賭博に関わるようになった詳しいいきさつを初めて語り、「このような裏切り方をして本当に申し訳ありません」と謝罪しました。
野球賭博を巡っては、巨人の4人の元投手が賭博に関与したとして、無期または1年間の失格処分を受け、警視庁が元投手から事情を聴くなどして捜査を進めています。
このうち松本元投手がインタビュー取材に応じ、「応援して頂いたファンやプロ野球関係者の皆様にご迷惑をおかけし、このような裏切り方をして本当に申し訳ありません」と謝罪しました。
松本元投手は、おととし6月ごろから4か月間、プロ野球の10数試合で賭博を行ったということですが、当初は寮でチームメートと金銭を賭けてトランプやマージャンをしていたということです。その後、笠原将生元投手に連れられて行った飲食店で、のちに野球協約における「野球賭博常習者」と判明する店の経営者と1度だけ会い、笠原元投手を介して賭博を行うようになったと明かしました。
松本元投手は「トランプやマージャンの延長という感じで野球賭博に手を出しました。練習が終わったあと、ロッカールームでメールをするなどして賭けていました。1度に30万円くらい賭けたこともあり、その時は、ばれなければいいという考えでした」と話しました。高校野球も賭けの対象にし、合わせて数百万円を賭けたということです。
一方で、野球賭博を巡って、チームが負けるようにプレーする八百長の疑いや、暴力団関係者と接触したことがあるかという問いに対しては、いずれも「一切ない」と答えました。
松本元投手が賭博に関わる詳しいいきさつを語るのは初めてで、「両親は小さいころから野球をする自分の姿しか見ていないので、プロに入ったのは親孝行でしたが、取り返しがつかないことをしてしまいました。ギャンブルばかりで野球に集中できなかった時期もあったので、集中したいと言って誘いを断ることが大事だったと、改めて実感しています」と話しました。

松本元投手との主なやり取り

プロ野球・巨人の野球賭博問題で無期失格処分となった松本竜也元投手に対するインタビュー取材の主なやり取りです。

(記者)「無期失格処分を受けたことについての思いは」
(松本元投手)「今まで応援してくださったファンの皆さま、そしてプロ野球関係者の皆さま、このたびはいろいろとご迷惑をおかけし、このような裏切り方をして本当に申し訳ございませんでした」

(記者)「いま、いちばんどのようなことを反省していますか?」
(松本元投手)「チームにも迷惑をかけたし、今まで応援してくださったファンにも、地元の応援してくださった人たちも、みんな裏切ってしまったので、そこがいちばん自分の思いです」

(記者)「野球賭博を始めたきっかけは」
(元投手)「先輩に誘われて手を出してしまいました」
(記者)「巨人の先輩ですか」
(元投手)「そうです。先輩に連れられて行った飲食店で、その店の経営者と会いました。その人が野球賭博常習者だとは知りませんでした」

(記者)「野球賭博常習者と交際していたのか」
(元投手)「飲食店経営者と会ったのはそのとき1度だけで、野球賭博の賭け金の精算などはすべて、先輩投手を介して行っていました」

(記者)「野球賭博を始めた動機は」
(元投手)「練習が終わって、寮で時間があるときに、チームメートと金銭を賭けてトランプやマージャンをしていました。その延長という感じで野球賭博に手を出してしまいました。息抜きみたいなものでした」

(記者)「野球賭博を行うときの合図のようなものはあるのか」
(元投手)「練習が終わって、ロッカールームでゆっくりしている時などに特に何も言わずにアイコンタクトみたいな感じで行っていました」

(記者)「1度に賭けた最高額は」
(元投手)「30万円ぐらいですかね。その時は、ばれなければ何でもいいという考えでした」

(記者)「野球賭博は八百長につながる危険があるとされるが」
(元投手)「それは一切ないです。そもそも自分は1軍に行っていないので、そういうことはできないです」
(記者)「八百長は絶対ないと」
(元投手)「はい」

(記者)「野球賭博には暴力団関係者が絡んでいるとも言われるが、接触、交際した事実はあるか」
(元投手)「いやぼくは一切ないです」
(記者)「それは断言できますか?」
(元投手)「はい」

(記者)「今になって思うことは」
(元投手)「両親は小さいころから自分が野球をする姿しか見ていないので、プロに入ったのは1つの親孝行だったんですが、こんな形でクビになって、かなり迷惑をかけてしまいました。ギャンブルばかりになって練習に集中できなかった時期もあるので、『練習があるから』とか『野球に集中したい』と言って誘いを断ることが大事だったと改めて実感しています」。