2016年4月1日より首都高速道路(首都高)の料金が大幅に改定され、ETCカードを持っていない人にはかなり不利な料金設定になりました。
ETC車の基本料金は、現行の「6km毎の料金距離に応じて加算される料金体系」から、「0.1km毎の料金距離に応じて10円単位で加算される料金体系」になります。なお、激変緩和措置として上限及び下限料金を設定しており、普通車の場合、上限料金は1,300円、下限料金は300円となります。
現金車は、普通車の場合、一部の区間を除いて1,300円をお支払いいただきます。
総じてETC搭載車も非搭載車も料金値上げになったわけですけれども、ETCを搭載していない普通車の場合には一律1,300円の料金支払いが必要に…*1。
- ETCカード有りの場合:距離に応じた支払い
- ETCカードなしの場合:一律1,300円(上限)
露骨なまでに「ETCを搭載していない車は首都高に入ってくるなよ」と意思表示を、首都高速道路株式会社側が示してきたことになります。
ETCカードを作れない人からすると大変:
これ、ETCカードを持っている私からすると料金所渋滞が緩和されてラッキーくらいな感じではあるんですが、ETCカードを作ることが出来ない方にしてみたらもう迷惑以外のなにものでもない話…なんですよね。
こう書くと『それじゃETCを搭載すればいいのでは?』と思われるかもしれませんが、ETCカードというのはご存知のようにクレジットカードを発行しなければ作ることが出来ないICカード。無職の方や過去に債務整理をした…といったような、クレジットカードを持つことができない層の方は、ETCカードを作りたくても作れない状況があるのです。
- ETCカードを持っていない人たちの中には、ETCカードを持ちたくても持てない人たちも含まれる
カード不要でもETCカードをが作りやすい状況を:
まぁ政府や首都高速道路株式会社としては更にETCを普及させて、ゆくゆくは100%、ETC搭載車のみの通行にしたい…という思惑があるのでしょうけれども、今回のような現金車の料金を高くすることのみではなかなか根本の問題は解決しません。前述のようにETCを搭載したくても出来ない層が一定数、いるためです。
個人的にはそれに加えて、ETCカードをもっと発行しやすい環境づくりをしてほしいなと思いますね。要するに誰でもETCカードを作れるようにしないと、100%普及なんて土台無理な話ということです。
- あまり効果がない:現金払いの料金を値上げしてETC普及を促す
- 効果的だと思う:ETCカードを作りやすくする
デビットカード保有者でもETCカード発行できるようにするなど:
例えばクレジットカード保有者だけでなく、キャッシュカードやデビットカード保有者であってもETCカードが発行できたり、ETCパーソナルカードの発行条件を緩和するなどの対策などは効果的。
特にETCパーソナルカード*2なんて4万円以上のデポジット(預け入れ金)を積まないと使うことが出来ないETCカードなんで、この発行ハードルを引き下げるだけでも普及率がかなりあがるような気がしますね。
今のままだと誰がこんなカードを使うんですか…というくらいに使いにくいカードなんですよ(詳しくは下記記事にて)。
ETCカードを全員の手に:
こんな感じでETCの普及率をほんとうにあげたいと思うのであれば現金払いの料金値上げに加え、ETCカードの発行しやすさの改善を是非ともお願いしたいところ。
今のままだとクレジットカードを作れない層だけでなく、18歳の高校生もETCカードを容易に入手することが出来ない状況なので、なかなかこれじゃ100%普及なんて夢のまた夢になってしまいそうな気がします*3。ほんと要改善です!
以上、ETC普及率を100%にしたいなら、もう少しETCカードを作りやすくしないとダメだよね…という話。誰でもETCカードが作れる環境を…という話題でした。
クレジット無しのETCカード作成方法:
尚、クレジットカード無しでETCカードを作る方法については、下記記事に詳しくまとめてあるのでそちらを参考に。ETCパーソナルカードにもどうにかこうにか、ETCカードを入手する方法がありますよ。