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 内部告発サイト「ウィキリークス」は2日、財政難にあるギリシャ政府への支援に、国際通貨基金(IMF)が加わらない可能性を示唆する内部文書を公開した。欧州連合(EU)が昨年合意した支援策を巡り、ドイツなどEU側とIMFとの溝を浮き彫りにした形で、折り合いがつかなければ、ギリシャの債務問題の再燃につながりかねない。

 ウィキリークスが公開したのは、IMFのトムセン欧州局長やギリシャへの現地調査担当トップらによる今年3月19日の電話会議の会話とされる文書。文書によると、トムセン氏はこのIMF内部の会議で「(ドイツ首相の)メルケルさん、IMFなしで進めるのか、IMFを残すために必要な債務減免を選ぶのか、と聞くことになる。それが本当の問題だ」などと話し、IMFが支援から外れることも辞さない姿勢を示した。

 ギリシャの債務問題を巡っては、EUが昨年8月、3年間で最大860億ユーロ(約11兆円)の金融支援を実施することで正式に合意。EU側はIMFに対し支援の一部を出すよう求めているが、ギリシャへの債務減免をしたくないドイツなどと、債務減免を求めるIMFで主張が割れており、その後も協議が続いている。

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