中野晃
2016年4月4日03時00分
在日コリアンが多く住む大阪・鶴橋の近くに、在日に関する書籍や集会のチラシ、パンフレットなど1万点を超す資料を集めた私設図書館「猪飼野(いかいの)セッパラム(新しい風)文庫」(大阪市天王寺区細工谷2の14の8)ができ、今月から本格オープンした。性的少数者や部落差別など多様な社会問題の資料もあり、「みんなのまちの人権博物館」を目指している。
開設したのは、同志社大嘱託講師の藤井幸之助さん(55)。大阪外大(現・大阪大)で朝鮮語を学んだ1980年代から書籍や資料を集め、大阪市東淀川区の自宅そばの民家で保管してきたが、賃貸契約の期限が切れた。知人の縁で鶴橋の近くに新たな物件が見つかり、昨春から資料の移設や整理作業を進めてきた。
今月から毎週土曜日午後(原則1~5時)に開館し、他の日時でも利用の相談に応じる。書籍などの閲覧は自由で、登録した会員には貸し出しもする。
残り:652文字/全文:1037文字
おすすめコンテンツ