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 ベルギー連続テロの爆発が起きたブリュッセル空港で3日、旅客機の運航が部分的に再開された。ブリュッセルには欧州連合(EU)本部があり、利便性や経済的な理由から早期の運航再開を求める声が強かった。空港側は警察や軍を増員するなど万全の警備態勢で臨むが、国民の間にはテロ再発への懸念も根強い。

 3日午後(日本時間同日夜)、先月22日のテロ以降初めての旅客便として、同空港からブリュッセル航空のポルトガル南部ファロ行きが出発した。ロイター通信によると、乗客は60~70人という。ほかにアテネ行きなど2便が飛び、3便が到着する。爆発現場となった出発ロビーは損傷が激しいため、利用客は臨時設備で搭乗手続きをした。

 空港のアーノルド・フェイスト最高経営責任者(CEO)は「これらの発着便は、テロに屈しない象徴的な意味合いがある。一部でも、これほど早く運航を再開できたことは、希望の兆しだ」と話した。4日以降、発着便を増やすが、出発便は当面、通常の2割にとどまるという。

 ブリュッセルには、EUだけでなく、北大西洋条約機構(NATO)本部もあり、ブリュッセル空港の利用客は年2350万人。同空港を拠点とするブリュッセル航空は、テロの損失は1日500万ユーロ(約6億3500万円)と発表した。AFP通信によると、空港の経済効果は年30億ユーロ(約3800億円)に上るとされ、経済界などには早期の運営再開を期待する声が強かった。

 一方で、国民のテロ再発への懸念は根強い。ベルギーの調査機関が実施した世論調査では、国民の8割が「またテロは起きる」と回答した。空港の運営再開をめぐっても、警察の労働組合が、過激派組織「イスラム国」(IS)に共感する空港従業員が少なくとも50人おり、テロリストが紛れ込んでいる可能性があるなどとして、反対していた。