米でジカ熱対策協議 活発化する前に蚊の駆除を

米でジカ熱対策協議 活発化する前に蚊の駆除を
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先天的に頭部が小さい小頭症との関連が指摘されるジカ熱への対策について、アメリカ各地の保健当局者が意見を交わす会議が開かれ、ジカ熱を媒介する蚊の活動が活発になる前に、住民の協力を得て駆除を進めることが必要だといった意見が出されました。
この会議は、ジカ熱について各州が個別の対策を進めているアメリカで、先進的な事例を学び今後の対策を考えようと開かれたもので、南部ジョージア州・アトランタにあるCDC=疾病対策センターには、保健当局の担当者など300人余りが集まりました。
会議では、蚊が多く生息する南部フロリダ州の担当者らが長年の対策を紹介し、蚊の駆除を効果的に進めるためには、住民みずからが自宅やその周辺で蚊の幼虫が生息する水たまりを減らすことが必要だと指摘しました。また、蚊の生息状況を調査し、最新のデータに基づいて、駆除を行うことが効果的だといった意見も出されました。
参加者からはこうした対策を実践するために、政府が議会に要請している2000億円規模の緊急の対策費の速やかな承認を求める声も上がっていました。ジカ熱は、妊娠中の感染と小頭症の子どもが生まれることとの関連が指摘され、アメリカでも感染が広がることへの警戒感が高まっています。参加者は、「ほかの自治体の対策を学びながら、住民の懸念にしっかりと答えていきたい」と話していました。