核と人類取材センター・副島英樹
2016年4月3日18時48分
旧ソ連・チェルノブイリ原発事故から今月で30年になるのに合わせ、発生5年を迎えた福島原発事故とともに考える国際シンポジウムが3日、大阪市内で開かれた。参加者らは、広島・長崎で始まった核時代を福島で終わりにしよう、と訴えた。
チェルノブイリ事故で放射能汚染地区から移住したベラルーシのジャンナ・フィロメンコさんは「『平和の核』と呼ばれる原発が故郷の大地に黒い傷痕を残した。住み家を捨てることがどんなにつらいことか」と発言。汚染地区に住み続けるロシアのパーベル・ブドビチェンコさんは「原発事故が起きても、政府は真実を隠す。原発推進の国際組織に対抗するためにも、市民が世界の核被害者をつなげていく必要がある」と強調した。
福島から参加した馬場有・浪江町長は「風化と風評被害。この二つの風に悩まされている。事故原因と責任の究明もなく、再稼働に動いている。(東京電力幹部の)強制起訴による究明に期待している」と述べた。(核と人類取材センター・副島英樹)
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